マックのこと
シモネタ人気がちょっと気にかかる今日この頃・・。
通称マック・・浮浪児だった。
が、いいホームレスに出会い、それなりにやっていた。
ボクを含めた数人のことを親友みたいに思い、なついていた。
が、いいホームレスに出会い、それなりにやっていた。
ボクを含めた数人のことを親友みたいに思い、なついていた。
ある日から、マックの顔色がおかしくなった・・。
『なんでもないさ!ホント、マック(廃棄)ばっかり食ってるから・・な?』
日に日にマックは痩せていった・・病院に連れて行った。
保険証なし。法外な治療代・・皆で何とかカンパとかで払いつづけた。
保険証なし。法外な治療代・・皆で何とかカンパとかで払いつづけた。
ある日ヤブ医者は言った。
『食中毒から・・癌ですね・・もって・・』
(あんのか?そんなコト?)
(あんのか?そんなコト?)
皆で騒ぎ出し、サツが呼ばれ、皆、散開した。
マックは日に日に骨と皮になり、ハエもたかりだした・・
皆、言葉に詰まった。目の前でやがておこる「死」を待つ気などないんだ・・。
『・・・なんか欲しいもんねぇか!!??』
マックはご丁寧に「Mac」と刻印したジャケットのボタンを指した。
『欲しいモンは・・お前らともっと話して、笑って・・ふっ・・』
『コレ、死んだら・・俺だと思って・・みんなで・・』
『コレ、死んだら・・俺だと思って・・みんなで・・』
世話してるじいさんは泣くばかりだった(親じゃないけど親だもんな・・)。
マックはクソ医者の予告より、ずっと早く死んだ・・。
駆けつけられたのは数人・・。
(ボクも間に合っちまったか・・)
(ボクも間に合っちまったか・・)
マックは精一杯の声で言った・・。
『わかった!何も言うな・・・』
皆がマックの細すぎる灰色の手を握った。
皆がマックの細すぎる灰色の手を握った。
マックが、ふと、ボクを見て言った・・。
ことわれる・・・わきゃない!
「あぁ、良い大学入って政治家になって・・と、とにかく今を変えてやる・・」
吐血して、数分後、マックの日陰の生涯は・・看取られただけ・・ましか?。
特別斎場に連れて行かれる前、皆でマックのボタンを分け合った。
皆、斎場には行かなかった、いや、行けなかった・・。
今も・・きっと「あのボタン」を持ってる奴が数人生きているはずだ。
あれから20年にもなるか・・?
(マック・・ボクは未だに「約束」をはたせずにいるよ・・ゴメンな・・)