娘のひとこと・・とボクからひとこと
前略、おばあちゃんへ
あなたがこの世からいなくなって、一年半が経とうとしています。
あなたが死んだとき、母は散々迷って、連絡をくれました。
あなたが死んだとき、母は散々迷って、連絡をくれました。
ボクは、当たり前ですが、間に合いませんでした。
でも、同じ月に妻子、とくにボク達夫婦の娘を見せていたので、
変な言い方ですが「よかった」と思いました。
変な言い方ですが「よかった」と思いました。
あなたの大好きだった妻は、何も変わっていません。
あなたが病床で「抱こうとした赤ん坊」は、もう社長気取りです。
「すごく太っている赤ん坊」が珍しい世にあって、
あなたは言いました。
あなたが病床で「抱こうとした赤ん坊」は、もう社長気取りです。
「すごく太っている赤ん坊」が珍しい世にあって、
あなたは言いました。
おかげさまで、まだまだ太ったままです。
いい加減まで太るでしょう。
いい加減まで太るでしょう。
ボクは、あなたの葬式に短い間しか参列しませんでした。
できなかったんです。
できなかったんです。
ボクは、あなたの死に顔を見て「よかったね」とつぶやきました。
何かいとこが言いましたが聞いていませんでした。
あなたが、どんなにか、歯がゆく悔しく、死を狂おしく待っていたか、
当時のボクには、判りすぎるくらい判ったんです。
ずいぶん先に逝ってしまったおじいちゃんに、やっと会えるんだね、と思いました。
何かいとこが言いましたが聞いていませんでした。
あなたが、どんなにか、歯がゆく悔しく、死を狂おしく待っていたか、
当時のボクには、判りすぎるくらい判ったんです。
ずいぶん先に逝ってしまったおじいちゃんに、やっと会えるんだね、と思いました。
娘が、娘が生まれる前のボクら夫婦の写真を見ていました。
そして、あなたを指して誰か聞きました。
そして、あなたを指して誰か聞きました。
ボクは言いました。
「ちちのばあちゃんだよ。○ばあちゃんのははだよ。死んじゃったけど・・」
「ちちのばあちゃんだよ。○ばあちゃんのははだよ。死んじゃったけど・・」
娘が言いました。
次々に病床のあなたの写真を指し続けました。
そうでした。
あなたは、まだ「生きて」いるんですね。
あなたは、まだ「生きて」いるんですね。
あなたがこの世からいなくなった後、ボクは何度もそっちに行きたくなりました。
そんなボクがひどい状態のボクが、何度も助かったのは「運」だけじゃないんですね。
そんなボクがひどい状態のボクが、何度も助かったのは「運」だけじゃないんですね。
今なら言えます。
でも、もう少しだけ、この世にいて欲しかったです。
もう少しだけ、話がしたかったです。
もう少しだけ、話がしたかったです。