MelancholyDampirの日記

ウツな人の独り言

自然に帰れ~変身願望~

「自然に帰れ」は誤訳である!


「自己を捨てて、はじめて客観的になり、自己回復する」
ルソーの名言とされているが、「無為自然」と同義であり、大して名言ではない。

さて、「自己を捨て客観的に見つめる」とどうしても「変身願望」は避けられないらしい。


ボクもかつて新宿なんて魔窟で働いていたので、よーく判る!
お客さんで「すっげー偉いヒト」何人かに誘われて飲みに行ったときのこと。

日弁連のヒト、日教組の幹部、連合(経済界ね)の役付き、政治家の秘書・・・
どんな「裏話」か?
ワクワクして高級スナックに行った。

皆、日本の経済を真剣に討議して、すごい熱気!

現在の「大不況」は当時、とっくに想定されていて「いかに政財界の舵を取るか」でもめていた。


『官僚機構は必要!だが、使われる気はない!』



ママのお酌(すっごいレア)も断って、皆、名刺もソコソコに盛り上がって終った。

ボクは上気して、帰ろうとした。


『オイ!茶番は終わりだ!』


「へ?」

行った先はどうも良くない雰囲気の、何と言うか雑居ビルの一室。

紳士の案内でVIP室に入る。


(有名人しか・・いない!?)


どうもみんなおかしい?ボクがおかしいのか?


アッラー!?化粧のノリ最高じゃない!?』



女装クラブであった。

皆、アタッシュケースから出るわ出るわ「変身道具」・・。

「あの・・仕事の書類じゃないんですか?」

みな一斉にばっと出す!



ざ、ザウルス!?



『スケジュールからみんなコイツでOK!』
『後は手帳で何とかなるしな?』
『秘書なんか「こいつオレとできてんな」という意味ではつかえるぐらいのモンだよ』
『カモフラだな!?』


何の、何のカモフラだよ・・?


皆、一斉に化粧を始める。

『やっぱり資生堂はダメね?』

『こっちは下地から、きめたいのにね?』

オッサンたちが、ほぼ無言で続ける「化粧」という変身・・。
毛穴から何から埋めて行く果てしない作業。





そ、ソレは・・「左官」だ!化粧とは違う!



と言いつつも、ボクも捕まり、すっかり「そうされて」しまった。

鏡を見れば、いつもと違う、新しい自分。

ボクはこんなに原石であった?

アリかも知れない・・?

明日からコレで生きていく・・?




ワケねぇだろぉぉぉぉ!?




ということで、ルソーの言う「第二の誕生」には惜しくも失敗したが、
結構「変身」は流行っていたらしい。

ストレスの解消法のひとつは「自己欲求の飽くなき追及」らしいから、間違いには非ず・・?

コスプレや、すごい好きなタレントとの「自己同一化」など、大体は「変身」の延長にある。

心理学的アプローチは面倒くさいし、読まないだろうから書かない。


みんな、変身したいですか?