付き合うってどこからどこまで？

遠い過去の追想録。
「」はボク。『』は相手と思いなせえ。

「ただいま」

『・・アナタの家じゃないんだけど』
『で、ワタシのメイクセット見当たらないんだけど？』

「掃除したからなぁ・・ドレッサーに種類別になってるはず」

『ハァ・・セットにしてる意味判る？』

「ファンデーションとかもう劣化してるからセットから外した方がいい」

『好き嫌いがあるんだよね。それに掃除頼んだっけ？』

「いつのか判らない煮物とか、一年前の雑誌とか、よく気にならないもんだ」

『そこまで干渉できる態度が判らないんだけど？』

「オレ着替え持って来てないから、今日は・・」

『でしょ？無印で買ってきておいたから』

「スウェットって着ないんだ、オレ」

『ヒトの好意を素直に喜べない男って好きじゃないなぁ』

「またＸ－ＦＩＬＥか・・ありもしない話ねぇ・・」

『裏ビデオよりはありな話です』

「なんでＢＯＮＪＯＶＩかなぁ、ストーンズのニセモノ・・」

『ストーンズなんて古臭い』

「やっぱメタリカだなぁ」

『英語も話せないのに洋楽を語る？』

「ＸーＦＩＬＥ・・字幕出してくれる？」

「パスタ・・海苔とチーズのやつ・・明日の分もあるから」

『・・・明日、１人じゃ多いかな・・』

「誰か連れくりゃすぐだよ？酒でも入れば１人でも食える」

『アナタ、ワタシのことあまり好きじゃないでしょ？』

『聞いてる？』

「いや、聞いてない・・で？Ｘ－ＦＩＬＥって何巻あるの？」

『その「で」は誰に言ってんの？』

「やっぱりスウェットって好きじゃないなぁ・・裏起毛ってのがなぁ」

『オソロなんだけど』

「ペアルックで部屋着着てコンビニって最低だなぁ」

『聞いてんの？最低・・』

翌朝

『今度いつ来る？』

「急行って何時？」

「またね」

『うん・・バイバイ』

コリャ別れるわ・・会話になってないじゃん

なんか生々しいし。