MelancholyDampirの日記

ウツな人の独り言

心臓弱いヒト厳禁~STRANGE BLUE

心臓弱いヒト厳禁

書きたくない記事が多い。
が、書けば過去になり、現在に発信すべき何かも生まれる。
カタルシスが生じると信じている、幼稚でアホなボクもいるので書く。
ファンには申し訳ない記事が続く。

問題提起も結論も簡単である。
「勝手に産んだら勝手に殺しても良いのか?」
「結論はNO!である」


ボクは、気が付いたら行政からは「善良じゃない市民」に区分されていたので、
保護司を紹介されたり、児童委員とかが話しに来たりしていた。
よくある話で、逆にそういう仕事を手伝うハメになり、トラウマも勝手に増えた。

昔、顔見知りの女の子(といっても結婚しているから法律上は大人)が捕まった。
罪名は「保護責任者遺棄」だったと思う。
子供は一人で、それも大きい子だったから「?」と思った。
保護司は急行したが、警察にかけあってもダメだった。
子供に見えるボクが仕方なく、弁護士にくっついて行った。

「何で?自分のおなかを痛めた・・を殺した・・?」



『遊んで、勝手にできたんだから、勝手にさせて!?』



弁護士は親が選んだらしく優秀。
引かないが、押しも出来ない。
女もだんまりか、錯乱。 酒でも抜けていないか?。
話がどうも食い違う。

大きな子はとっくに親戚が引き取っていた。
殺されたのは別の子、赤ん坊。
見たくもない遺体を見て、どうやら女の部屋の写真の子と一緒だからそうらしい。
翌日。
女は自供したが、殺意について否定。
自分の子をどうして殺せるものか、と。
弁護士も、親だから、よくあるから殺人では立件されないだろうと・・。

一件落着。


待て!!



ボクは今思えば、女の良き友人ではなかった。
女の言うことをほとんど信じなかったのである。
・『殺された、とされる時間はずっと彼氏と話していた』 彼氏も了承、通話記録あり。
(無論、携帯電話など普及しておらず、電電公社からNTTの時期でやっと提供された記録)
・『(うるさくて)クビは絞めたかも知れないが殺すつもりはなかった』

・・・今記憶を整理中。一気に書かないとココロが持たない。



イメージ 1



「殺人」で立件しようとなった。
なぜかはじめ家庭裁判所に持ち込まれたこの「よくある」コトは地裁に差し戻された。
裁判所は、証拠が少なすぎるとき、あるいは審理の為もっと調べたいときに奥の手を使える。
別に違法ではない。職権証拠調べ、という名前がある。
保護司や相談所職員が多忙で、心臓が弱いから、
よくあるからとコレに同行することになってしまった。

女の部屋の冷蔵庫を見た。
がらんとしていて、調味料だけが揃っていてむなしくなる。
(今後、皆には悪いが)ドレッシングを持ってピンと来る!


片手で絞め殺した・・



そう、あの赤ん坊は痩せていた。
痩せていなくても両手では手がぶつかったはず。
まだ出会ったばかりの頃だがタバコを吸ったJOが浮かんだ。



『片手間で、できりゃぁ本物だよなぁ!?』



嫌な想像をして吐き気をもよおして、確か本当に吐いた。

大きな声で職員が電話していた。
裁判所の鑑識が、通話記録と赤ん坊の首の写真とありったけの情報を伝えた。
弁護士(別に同行しても良い、同行するほどマメ)が大きく独り言質た。


『言えるか?電話しながら絞め殺してたって』



女は「不当に長い取調べ」を受けずに済んだ。
ボクが徹底的に聞いたことに感情的に答えたからだ。
自分だけが不幸だ。
もっと幸せな友達が沢山。
もっと遊びたかった。
もっとお金が欲しかった。
もっと自由が欲しかった。
もっと、もっと、もっと。



!!・・!?




多分、当時は愛がどうだとか叫んだと思う。

今は・・今でもやっぱり愛がどうだと書くしかない。
愛されなかったことが、愛さない理由にはならないはずだ。
そして、愛さないことが、殺す理由にもならないはずだ。

後日、「電話したときの状況」を保護司から聞かされた。
彼氏と話が盛り上がり、ちょっと出かけようとなったらしい。
『子連れじゃかっこわるいけど親も来てくれないしどうしよう?』
『ちょっと・・アハハ・・死ぬよこいつ?死んだわ・・』

赤ん坊が静かに横たわっていた場所と、まさに死んだ場所は1メートルは違った。

首の骨まで折れているのに、何も食べていないのに、お菓子は散らかっていたのに、
何も着ていないのに、寒い部屋だったのに、あんなに、あんなにさ あんなことされたのに・・
赤ん坊は、いや、あの子は、それでも  それでも母親のところに行きたかった。



画像は、驚かせるつもりはなかった。
「わが子を喰らうサトゥルヌス」
巨人に見える聖人は気が狂ったわけではない。
悲しみのあまり、自らの血肉にし生かそうとした。それだけの画題である。
よくあることである。