ウツ人帯広のおすすめ
連休は旭川を離れた。
理由は簡単である。
旭山動物園の浮かれっぷりから脱出するため
実際には韓国や中国からの観光客が殆どである。
ゾウやサイもいないのに大した人気である。
旭川のヒトは無論、この時期には行かない。
旭川は人込みが似合わない。
旭川のヒトも混雑や行列を好まない。
「うまいラーメン屋」があっても、10分と待たない、いや待てない。
「禁煙」という張り紙で殆どは入らない。
喫煙率が高いのだ。
さて、体調のいいときを一日だけ使って帯広に行った。
そして帯広はスルーした。
スイーツの町帯広・・。
甘いものには目がないが、ボクは「上品な甘さ・オシャレな店」を好まない。
崩れそうな喫茶店(レトロじゃなくてぼろいだけ)で出てくる・・
「うわ、身体に悪そう・・」という大きめのパフェなんかが大好きである。
じゃぁ帯広でどこに行くのか?
南下して「幸福駅」にいくのもいいものである。
駅の制服を貸してくれて記念撮影できるらしいが、ボクでもさすがにしたくない。
駅舎の中は名刺や、プリクラ、証明写真、履歴書までびっしりと張ってある。
人事を尽くさずに、かといって神仏には頼みづらい・・
パチンコで勝ちたい、楽して金が欲しい、楽して入学、楽して進学、楽して恋人、楽して結婚・・・・
そんな邪な思いを幸福駅は一身に受け止める。
弁護士の名刺なんかもあって「何があったのだろう」とふと幸福じゃないことを考える。
「来年もターくんと来れますように」・・なんていうバカっぽいプリクラは、破れて外れかけていた。
全くの他人であるが「ターくんとその彼女」の身辺が心配になる。
ボクの中では「中札内村」がおすすめである。
帯広から南下すること30分ほど。
風景は究極に横長である。
畑と牧場しかない。
シラカバなんかが無造作に森を作っていて、集落は点在に程遠い。
ドライブしていても、きっと内地のヒトは不安でたまらないと思う。
この先に行っても人家はあるのか・・?
そういう不安が最高潮に達したとき、森の中にある美術村がある。
と言うか、森そのものがアートであり、中に建物がちょろちょろとある。
ボクは入り口の「椅子の屋外展示」が大好きである。
レトロなさびたイスから、ソレ・・イスじゃねぇじゃん、ゴミ?というイスまで沢山ある。
勿論座ってよい。
腐った作品は随時入れ替えられていく。
イスにねっ転がって青空を眺める。
どうにかなるさ・・という感じが強くなる。
日光は苦手であるが、森と土のにおいが大好きであるから安心する。
子供たちは芝生を走り回っている。
「裸足で走って来い」というとギャーギャーと半狂乱で喜んでいた。
ココは入場無料である。
勝手に遊んで、勝手に帰れば良い。
そんな「どこがどう美術なんだよ?」という紋切り型の質問は却下される空間である。
食事するトコはあるが、ソコはしっかり観光地価格なのでお奨めしない。
余談だが、帯広は家畜のフン臭い。
無論、肥料であるが、ソレがやがて土や植物を潤して、美味しい食材となる。
窓を全開にして、むせながらドライブすることを奨めたい。
近所には「花畑牧場」があり、キャラメルが買えるが、余裕のある人は寄るといい。
「北海道(経済)に貢献している芸能人」田中さんの汗の結晶が見られる。
ニットの貴公子こと広瀬さまのギャラリーもある。
NHKの講座で「おねえっぽいけどただのおじさん」を前面に出したニットの天才である。
個人的であるが、彼に心酔して編み物をやろうと本気で考えたことがある。
ボクは「きれいなおじさん」が大好きである。
アルフィーの高見沢さんなんか、もう最高である。