辛い、と云う事
どんな言葉がしっくりくるか判らない。
体調が今日のような日は、いや、ずっと今日のようなのだが。
苦しい。
苦しくない、呼吸はできる、感謝。
重い。
太っているが重くはない。走れないがあまり歩けないが動ける、感謝。
切ない。
切ない?そんなに甘えてはいないと思う。
理解されない。
理解というものを初めから信じていない。
偽善や妥協や、上滑りしないための冗談、くらいだと思う。
歩み寄りというのは、つまりは理解できないことの言い訳でしかない。
辛い。
辛いかも知れない。
妻子にはありがとうを何冊も束にしても言い切れない。
ありがとう、その言葉が自分に返ってきて、脅迫もしないのに受けきれない。
両親へは感謝しかない。
言葉にした時点で届かない気がする。
静かに思って空を見る。
オヤジのお袋の声が聞こえる。
寝ているか。眠っているか。
食べているか。
起きて、起きられているか。
動いて、少しでも動いて。
あぁ。
なんだか全てのことが他人事だ。
娘が息子が、ボクの周りでじゃれついて、期待しながら、遊んでくれないことを知っている。
辛い、そう思いながら、また目を閉じる。
現実を見ないためだ。
妻が食事をつくり、食べられる?と言う。
当たり前に食べることをボクは、もうしないのだ。
食べられる?
その言葉の温かさにさえヤケドしてまた目を閉じる。
答えることさえ億劫なのだ。
ここがボクの家なのだ。
妻子と少しのモノが雑然と抱きしめてくれる。
辛い。
自分をこれ以上追い詰められない。
ただの一秒を生きることを褒められない。
これ以上は危険だ。
追い詰めたい。
でも危険だ。
辛い。