MelancholyDampirの日記

ウツな人の独り言

中学生頑張れ

受験直前である。
ボランティアを少し離れてはいるが、メールがちらちら来る。

もう一回連立方程式を教えてくれないか?

きっと彼は定まったのだ、と浮かぶ。
大丈夫、グラフを想起できれば必ず解ける、と返す。

明治の日本史がどうも怪しい・・
古文は捨てても大丈夫か?
これで人生終わらないすよね?

そういった、諦観にも達観にも似たメール。

どこが判らないかが判らない・・

そんなことはもっと早くに言ってくれ。
しかし、詰め込み過ぎた脳では、そんな漠然とした疑問しか出ないだろう。
大丈夫、自分さえ捨てなければ、きっと白紙では出せないだろう。

思えば、ボクも高校受験の時が一番勉強した。
詰め込み教育の最盛期で、各高校の偏差値は20~80と、アホみたいに幅があった。
私立の問題など、大学院生でも解けないイジワル問題ばかりだった。
現代文は長い評論ばかりで、小林秀雄なんか大嫌いになった。

数学は、大問が最後にあって、それをさきにやっていると時間がなくなり、
最初に戻るともう時間がない。
1/2÷1/4= なんてのに 「え?」とパニックになり、自分を呪った。
大問は解けず、ボーナス問題も落とす。
それでも受かるとは、なんという問題の創り方だ!と腹が立った。

歴史など今でも嫌いだ。
「下線部Aについて、この時期に日本でも同様の民主化運動が起こった。なんと言うか?」
下線部Aの国のことは無視か!?
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3択
2 デモクラシー
3 ドモクラシー

受験生をなめてんのか!?

理科に至っては、器具もないのに延々と実験に付いて書かれており、
「この実験において一番注意すべきところはどの段階か?」

ふざけるな。全部だ。
希硫酸を飲んだら大変だし、水素だって爆発する。
だいたい、水素をビーカーなんかで集めるもんか。
それで、火をつけてみようなんて誰が思うか。

英語は・・・半ば捨てていた。
長文の後に 「この文章にタイトルを着けるとしたらどれが適当か?」
・・・
タイトルは作者じゃなくて編集が考えるんだよ。
そんなために長文を読ませるなよ。
「下線部Bには、文法上の間違いがある、指摘せよ」

しないよ。
できないよ。
いいじゃんか、そのくらい見逃すのが人情だろ。

そうやって、1時間も2時間も、問題だけを解くのだ。
しかし、ココが肝心だ。
その後の人生で「紙一枚で自分が決められること」の重要さとバカバカしさ、
それを何度も思い知るのだ。
紙一枚に、死力を尽くす。
そういう時が、一度や二度くらい、あっても良い。
そう、これから、その第一波が来るのだ。

まず名前と受験番号を間違えるな。
きらきらネームの受験生は振り仮名をふれ。
それで受かることもある。
紙の問題もそうだが、面接に心血を注げ。
こんなヒヒジジイに人生決められてたまるか!
腹でそう思って、社交辞令で敬語を使え。

「何か質問は?」
ピカソが書いたような、アンバランスなオバチャンにそう言われることもある。

『それは化粧ですか?お面ですか?』とは聞くな。
大人は、器が小さいのだ。

受験生。
終われば、次の肩書きが待っている。
春は来る。
冬を乗り来ったものに等しく来る。

それはウツ人にも来る。