MelancholyDampirの日記

ウツな人の独り言

子供に伝えること

ボクは怒らない。
子供らは二人してボクを「安全地帯」と考えている。
しかし、子供らは知っている。
ボクが怒るときは、無条件に自分が悪いと思う。
そして、謝る。
それきり、ボクは怒るのをやめる。
妻は止めない。

小さい息子とのやりとり。

ボク「どうして逃げる?」
息子『叩くんだろ』
「どうして判る」
『ボクが悪いから』
「じゃぁ、どうしたらいいんだ?」
『謝れ』
「姉ちゃんが許さなかったらどうする?」
『まず謝れ』
「許すかなぁ」
『まず謝れ』
「判ったよ」
『結果はちちに教えろ』
・・・
・・・
『いいよって・・・』
息子は嗚咽している。
「こっちに来い」
『叩くのか』
「いいから近くに来い」
・・・
・・・
『なんで怒らない?なんで抱っこする?』
「良い子だからだ」
『姉ちゃんに悪いことしたんだけど』
「謝ったろ?」
『謝ればいいのか?』
「いいんだ」
『許してもらえなかったらどうする』
「許してくれるまで謝れ」
『なんで怒らない』
「ちちが怒ったのは、謝らないからじゃない」
『姉ちゃんを叩いたからか』
「・・・」
『男はず~っと女を叩いたらダメか?』
「絶対にダメだ」
『なんでだ』
「男の方が力があるからだ」
『小さいのに、大きい女を叩いてもダメか』
「ダメだ」
『なんでだ?』
「お前はいつから大きい男になる?」
『判らない』
「いつ、女より強くなる?」
『判らない』
「だからダメなんだ。知らないうちに大きくなって、叩いていたら、女が怪我する」
『だから小さいうちからダメなのか?』
「そうだ。頭が良いな(笑)ははに似たな?」
『ちちは頭が悪いのか?』
「そうだ」
『違う!』
「違わない!お前は頭が良い。叩かなくても、大きくなったら叩かなくても済むようになる。」
『ちちは頭は悪くない!』

娘とのやりとり
娘『なんで、あの子を悪く言ったらダメなの?』
ボク「あの子の家とか、どうやって暮らしているか、お前は知っているのか?」
『知らない』
「学校で悪いからと言って、家ではもっと辛いかも知れない。」
『そんなの判らない』
「ちちだって判らない」
『じゃぁ関係ないじゃん!』
「関係ないなら、終わりか?学校であの子は誰がどうやって守る?」
『先生も、見ないふりしてるし・・』
「まずあの子を信じろ。多数決で悪い子にするなよ?」
『皆、嫌いだよ?』
「たかだか40人で決めるのか?」
『・・・』
「あの子だって大切に育てられてきたんだ。お前のように、皆に守られて育ってきたんだ。」
『ちちはあたしが大事?』
「聞かないと判らないか?」
『みんな、ちちは甘いってさ(笑)』
「娘を甘やかす以外に、ちちに何ができる?」
『・・・(笑)』
「娘は可愛い。男親はどこまでも味方だ。」
『なんで?』
「お前も子供を持てば、旦那を見ていれば判る」
『ははも・・そうか。じじは、ははに甘いね。ばばは違う。』
「母親は娘には厳しいんだ。」
『そうか。あの子もお母さん厳しいってさ。』
「お父さんは?」
『忙しくて、あんまり居ないってさ。』
「じゃぁあの子は、いつほっとするんだろう?」
『学校』
「そこで友達皆に嫌われたら?」
『泣きたくなる・・かも』
「どうしようか?」
『あたしは仲良くできるかも』
「無理にしなくても良い。できる範囲で良い。」
『あたしも嫌われたら?』
「ちちが皆まとめてぶったたいてやる。」
『先生とか、親だっているよ?』
「全員ぶったたいてやる。安心しろ。」
『そうはならないと思うよ。そこまでなる前に、あの子は仲良くすると思う。』
「その通りだ。やっぱり頭が良いね(笑)ははに似たな?」
『ちちは頭が悪いの?』
「そうだ」
『違う!』
「違わない!お前達は頭が良い。ちちとは違う。良かったな。」
『ちちは頭は悪くない!』

妻は言う。
『あんたは、変わらないね。要領が悪い。』
『頭が悪いなんて、あたしは一回も教えていないからね!』

ボクは知っている。
ボクは頭が悪い。
悪いから、適当に子供をあしらうことなんかできないのだ。
関係なければ、よその子ならどうなっても良いとは思えないのだ。
皆がそうなれ、とは全く思わない。
頭が良い人には、別の説得の仕方があると思う。
ボクにはボクのやり方がある。
他は知らない。
それだけだ。