MelancholyDampirの日記

ウツな人の独り言

Fascia

面接が終った。
どうも混沌として、変な次元に行きそうだ。

最初に乱筆を断っておく。

1時間
沈黙は多く
聞いていたはずだ
互いの刃が軋む音

何も生まない話し合い
声が怒りを呼び
視線は身体を突き抜け
すれ違い歪む心

跳ね返される
自分の声
グソドセとゆれる木の音
揺れる木も必ず倒せとトキの声

なぜ刃を使わない
押してだめなら斬り刺せ
多勢に無勢何を今更
刺し違えても死なない死ねない

一筋の白い光
あるいは通る声
あるいは美しい笛の音
刃は切りあうものではない



『皆さんの言いようは判ります。主人は不器用です』



『家庭での主人は私が全て守ります』



『私は毎日会社についていくわけにはいかない』



『会社での主人は皆さんにお願い致します』



『どうかよろしくお願いします』


最初の女が誰だったか
そんなことを話していたのか
それは同じ肉体
それは同じ精神
エヴァ、パンドラ、フィヒト、リーリト

フィヒトが龍と見れば天村雲の剣
リンゴは落としてみればソロモンの盾
エヴァは笑っていたはず
確かに箱だったはず
パンドラが開けたのは壷
リーリトが撒いたのは愛
欲しい男はなかった

あったのは存在
なかったのは魂
天使にも悪魔にも
何ら相違はなかった



何かが強く吹き抜けた
妻が呪文を言い終えた
あれは風
いえ太い糸
確かに細い帯
・・・・・・・

見守りましょう

怒りを失った声
妻の横顔を走る視線

見たことのない横顔
怒りも憎しみもなく
見えるのは憐憫
救いよう無きこそ救え


原始女性は太陽であった


更に子を産み育てた妻
誰も届かないその表情
怒るべきはどこにもなく
憤るべき何者もなく
涙は流すものではない
ただ温かい泉からそよぐ風


壷の底には希望があった
パンドラの遺した贈りもの