MelancholyDampirの日記

ウツな人の独り言

うつ病の仕組みと対策~nightless girl

読むヒトがいないであろう、ウツ人のための記事である。
NHKでウツと自殺、その対策を見ていたがつまらないので書いている。

うつ病は「性格・環境が原因の病気」と考えられてきた。


実は・・違ったんだよね!



というのが最新の脳医学・脳科学の考え方である。
精神科の大多数はコレを支持しておらず、面倒くさいらしい。
そして、やっぱり、「何となく薬を沢山出して効き目を診ながらダラダラ」が主流である。
カウンセリングが主であるが、やっぱり薬の処方が主であり、待ち時間だけが長い。


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この図は現在最新の抗欝薬であるSSRI、SNRIについて説明している。
SSRIとかかは後で触れるのでそのときに見てくれれば良い。

上下にニョッコリ構えているのが「神経物質の受容体=レセプター」である。
通常はこいつらがピッチャーとキャッチャーであり、ポンポンと神経物質を投げては受ける。
投げる球はドーパミンノルアドレナリンセロトニンである。
面倒くさいのでD・N・Sと呼ぶ。
Dは抑制を司る。つまり「ちょっと休もう、ブレーキ踏もう」という「どうどう」のDである。
Nは交感神経を司る。つまり「なせばなる!」という熱いやる気のNである。
Sは脳のバランスを司る、DやNといった個性はないがいないと困る「しっかりモノ」のSである。

通常、といっても幅はあるが、これら三種類の球をしっかり投げて受けていればうつ病は生じない。
じゃぁうつ病の受容体(バッテリー)はどうなってるんじゃ?となる。

判っている例としては・・

・ 球自体を投げない
・ 投げるが受けない
・ 球を投げるが返ってきてしまう

八百長だろ、ソレ!?




実際、そうなのである。
八百長を見ていて気持ちが良いわけがない。
総監督の「脳(松果体)」は怒って、脳全体を監督しなくなる。
(総監督についてはいろんな説があるが省く)
何とか動けたり、食べたりはできるが、眠れない・味がしない・体が重いとなる。
当たり前である。
脳がやる気がないのに、体が動けるほど、ヒトは単純にはできていない。

うつ病に限らず精神病(大別すると躁鬱と統合失調)は発病すると
「家族構成」とか「人格形成までの環境」をプロットとして作成する。
コレは昔ながらの方法で、長くカウンセリングするには有効である。
が、多数の患者を短期間で診ないといけない場合は、
症状をチラ見して薬を出して様子を見るしかない。

コレを精神科の退廃とか堕落とかいう見方もあるが、ソレは少し違う。
確かに「薬漬けにして患者を囲う医師」はいるが、薬価はそんなに高くない。
長期間入院させて、更に囲う方法もあるが、世の中には「ホントの基地外(失礼)」
も多く、また、専門のスタッフも少ないので、うつ病だけでは入院しても単価は稼げない。

だが、そういう医師がいる限り、ボクらウツ人は知識を持ち、自ら治療する気概を持たねばならない。
医師任せでは「ある程度」までしか行けないし、ソレは社会的復帰とは程遠い。
ボクも経験済みで、まだ勉強中である・・。

さて、自分がどのタイプか知る必要がある。

Ⅰ 全く動けないし「前の自分」すら判らない、今は消えたい
Ⅱ 動けない日も多いが、動いたら止まれない 精気あふれる
Ⅲ 半分諦めている、と言うかこういう「波」のある人生も人生だ

Ⅰについては、あらゆる投薬が有効なことが多く、とにかく自死を阻む必要がある
       日常は徹底して寝ること、生活リズムはまだ考えなくて良い
       「大うつ病」になると期間がかかるが、こうなると入院レベルである
Ⅱについては、投薬を色々試す必要があるがSSRI等新薬が有効
       日常は落ち込みがちであるが、急に活発になって自分も驚くことがある
       新しいうつ病と呼ばれるタイプで、うつが良くなっているわけではない
Ⅲについては、あらゆる投薬の可能性がある。断薬も可能であるが難しい
       日常は通常と遜色ない。偏屈というか個性的な生活をすれば良い

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SSRIていうのは一度投げたのに戻ってくるSに対して、
ピッチャーが「もう取らないよ」とする薬である。
別にもったいないことはなく「一度投げたの」は危険球であり、きちんとどっかに消える。

SNRIも同じで、戻ってくる危険球を取らないための薬である。

ピッチャーもキャッチャーも増やせばいじゃん

その通り。 
SSRIもSNRIも、目的は良いピッチャーを増やすという薬である。
だから、ルボックスデプロメールの量が増えてからといって嘆く必要は無い。

三環系や四環系というのは「古いタイプ」の薬である。
当然、薬の製造が古いわけではなく、性格が古いタイプのヒトぐらいである。
薬効は「興奮を抑え安定した状態を作る」ことである。
新世代のSSRIなどに比べて、結果はすぐに出さないが、副作用も少ない。

まず敵(どのうつ病か?どんな薬が効きそうか?)を知る。
セルフドクターを目指せば良いわけだ。
自分のことは自分が一番判る・・はず。


思ったのは、


うつ病が脳をおかしくするのではない


脳(受容体)がおかしくなるからうつ病になる



という違いで、ずいぶん認識が変わると言うことである。
大人しい性格が良くない、とか、環境が良くない、というのは使いやすい言い訳だったかもしれない。
医師の方も投薬とカウンセリングで完璧と思っている医師も多い。
大事なのは患者=ウツ人の意識改革であったのかなぁ・・?

実はうつ病の研究論文は他にも沢山出ているらしい。

・ うつ病を発現する遺伝子の特定
・ うつ病と肥満の密接な関係
・ 食生活とうつ病の因果関係
などなど・・

大体は先進的であるUK(イギリス)の論文である。
かのクニは「まずかかるべきは町のメンタル」というのが一般的であるらしい。
どの町にも専門のカウンセラー(公的)がいて、どの医師にかかるか(内科も含め)判断してくれる。
無論、患者も自分の症状をきちんと説明するかメモが必要となるが、勉強は当たり前らしい。

最後に・・うつ病と自殺の関係について、これだけ騒いでいるのは日本ぐらいらしい。
「政治や社会が悪い」と言えない国では、なんとなく、うつ病が使いやすいだけの話であろう。

コレを読んで眠れなくならないで欲しい。
NIGHTLESS GIRLは少しでも眠った方が良い。
美容の大敵は今昔変わらず「睡眠不足」である。