MelancholyDampirの日記

ウツな人の独り言

うつ病でよかった~娘のひとこと

娘の卒園式があった。
 
ここのところのボクの体調を知っている娘は前日に言った。
 
『ちち、無理してまで来なくていいからね・・
 
ちちは無理しても行く気で朝起きて行った。
 
きつかったが、得るものは大きかった。
 
娘はこんなに大きかったか?
 
娘はこんなにしっかりしていたか?
 
娘はこんなに・・こんなに・・であったか?
 
先生方に『○ちゃんはいつも手伝いをしてくれて・・』と感謝された。
 
『お父さんも色んなお手伝いをしていただいて・・』・・気恥ずかしかった。
 
うつになってよかった。
 
毎日毎日、仕事を休んで、寝ているばかりであったが、
娘の少しづつの成長を、ここまでつぶさに間近で見られる機会をボクはもらっていたわけだ。
世の父親は「寝顔しか見ていない」というのが大半であろう。
 
寝てばかりいる父親・・。
 
 
ボクは「こんな父親は最悪だ・・居ない方がいい」と今でも結構考え込む。
 
それは杞憂であった。
 
息子も娘も「僕が動けるわずかな時間」になると、じゃれてボクを取り合う。
 
「ちちは逃げないから順番だよ!?」
 
妻は心配して制するのであるが、ボクはきつくても幸せなのだ。
 
うつになって「優しくなった」と言われることが多い。
確かに昔は気付かなかった小さなことが嬉しい。
今後出会えないかも知れない・・という思いが他人への言動にも出ているらしい。
 
うつにならなければ「ひたすらに景色を眺める」こともなかったであろうし、
「ただ夜空の星の動きを追うこと」なかったのである。
 
コレは「うつ病だという覚悟から来る余裕」であると思う。
歩みはゆっくりでいいんだ。
そのかわり、一瞬一瞬を懸命に生きよう。
そう思えるようになったのも、うつ病になったからか・・と思う。
 
帰り道、雪のとけた隙間に、小さな芽をみつけた。
娘もこういう小さな芽。
 
ボクも芽ぐらいはでているだろうか・・?
 
まだまだ冷たい3月の北海道の風。
今日は少し優しく感じた。