重要:遠足の思い出Ⅱ
どうだ、きちんと続きを書いている。
遠足のメインは「お菓子」であり、あとはおまけである・・という結論は書いた。
お菓子の蛇足と言えば・・まぁありきたりであるが、
・ 家にある仏壇の供え物を全部持ってくるやつ
・ 家が乾物屋で「スルメ」とか持たされて、先生のつまみにされているヤツ
・ おばあちゃんに泣く泣くスイカを持たされてホントに泣きながら持ってきたやつ
・ 「誰かにもらえばいいや」と思ったら、友達が休みで山菜とか探してるやつ
あげればきりがない。
創ろうとしても事実が上の笑いなのだから面白い。
ボクは「万引きしたのはいいのか?」と聞いて先生に大目玉を食らっていたのできちんと持って行った。
ビッグワンガムとあと一つ二つであるが。
さて、遠足は退屈であるが、何で徒歩なのか?徒歩に意味があるのか?となる。
ボクは「市民の森」であった。
市民も知らない市民の森。
他にも、市民の広場とか市民の憩いの場とか・・市民の知らない立派な設備がたくさんあった。
民主党も退陣、総選挙前に仕分けのタネは山ほど残っている。
ボクの行った市民の森は、当時ホントに「森」であり、近くに墓地と砂利の採石場しかなかった。
水飲み場もなく、駐車場は近所の農家に無断で借りているクサイ砂利のトコだけであった。
少し踏み入ると、コンドームが落ちていたり、わら人形があったり。
先生から言われた。
『キツネやタヌキの尿があるかもしれないから川の水は飲まないように』
どんなトコなんだよココ。
下見の時点で切れよ、こんなトコ。
とは言っても、子供は遊びの天才で、ボクはムシとか平気であったから楽しんでいた。
そのうちにウワサが聞こえてくる。
トイレ・・やばいらしいよ?
「出る」のではなく汚いのである。
出るものも出ないのである。
無論、男女の別はなく、扉に鍵はなく、入ると「土が掘ってあって板が渡してある」トイレ?
中国かぁ!!!???
と中国に行ったこともない同士で差別発言を繰り返し、しまいにはバカ友のひとりが板を踏み抜いた。
『どうしよう・・トイレ・・オレ、こわしちまった・・弁償』
「トイレか・・?板か・・?」
『板って、いくらすんだろ・・?』
まぁほっとけ、となったが、そのうちにトイレに行列ができる。
おかしいな?用は足せないはずだ・・と思い、ドアを開こうにも開かない。
エイッと数人で引いたら、先生がいた。
ジャージをヒザまで下げて、奈落の底寸前、丸出しのち○ぽをそこで笑ってはいけなかった。
『先生、大丈夫!?』
「大丈夫ですか?」
『うんち・・ジャージについてますよ・・』
『誰か・・大人の・・あ、○先生がいる・・おーい、おーい・・』
『呼ぶなぁ・・バカ!!殺すぞぉぉ!?』
助けようとして「殺すぞ」まで言われて、ふてくされてボクたちはキイチゴとかを食べていた。
そのうちに「食べてはいけないかも」のキノコなんかをつまみだして、無性に腹が痛くなってきた。
皆でトイレに並びだすが、順番は来ない。
当たり前のことで、大穴を大股でまたがない限り用は足せない「難易度の高いトイレ」である。
用を足せても、拭いている余裕はない。
プライバシーを気にしてドアに手をかけると奈落の底である。
順番が来ない・・腹痛と苛立ちで・ふと気が付く。
野グソの方がはるかに・・良くねぇか?
男子はみんな立ちション、野グソとなり、その辺の近い茂みは軽い地雷地帯となった。
それでも
「あいつ野グソしてんぞ?」 『やめろよキャハハア』
で済むのが男子の世界である。
女子は簡単にはいかない。
「野で放つんじゃありません!」と誰が教えたか知らんが、そんなタブーをつくるからいけない。
未だに「女教師恥辱の禁断の・・・プレイ」などのジャンルがあるのもタブーを作ったせいだと思う。
脱線。
で、Hなバカな男子は「禁断の恥辱の」見たさにトイレを囲みだし、女子との間が戦々恐々としてきた。
「その辺ですりゃいいじゃん?」
『どうせ見るんでしょ?変態!』
「だれがお前なんか見るか!ブース!ブス!」
(ブスでも何でも多分見るのである)
そのうちに周囲がざわつく。
学年のアイドルが尿意をもよおしたらしい。
(必ずピアノが弾けて英語を習っていて、色が白くて髪が長くて、中学からは女子私立に行ってしまうパターン)
男子もざわつく。
「○本さんだぞ?」
『まさか・・うんこすんのか?』
『ソレはありえない!ぜってーにねぇ!!』
『お前バカか?アイドルだってヒトだぜ?』
『・・・○本さんに、あんなとこで「させる」のか?』
「ソレはいかん、いかんぞぉぉ」
『・・・・』
『・・・・』
バカが十人近く集まると、いい知恵は・・浮かばない。
十倍バカな考えが「最優秀」として採用される。
腕っ節の強いやつらが数人で円陣を組む。
さらに笹とか長い草でカモフラする。
円陣の更に内側で、○本さん信者が円陣を組みキット目をつむっている。
信者であるから、絶対に見ないのだ。
なぜって、信者だから。
絶対にあいつらだけは、Hな気持ちにもどんな音にも耐えて、彼女のお姿は守り抜くのである。
『○本さぁーん、こっちに専用のトイレつくったからぁ!!』
『っっ・・できるわけないでしょ!!??』
が、数人のブスの罵声の横から、○本さんはきちんとでてきて用を足したのだ。
無言の、何だかサンクチュアリで儀式が行われた。
『ありがとう・・』
○本さんはそう言ったらしい。
信者の一人は、耳を疑った
『ゴメンね、ティッシュ貸してくれる?』と言われ、目を食いしばってありったけの紙片を渡したらしい。
信者は感動した。
くだらないバカ10人くらいも感動した。
○本さんが使用したポケットティッシュ(無論、使ったやつではない)は宝物(ほうもつ)扱いとなった。
中学になっても、そいつはティッシュを大事に持っていた。
(10万やるから・・と冗談で言ってみたが、100万でも譲らないと言われた)
男の宝物って、結構くだらないモノであるのかもしれない。