MelancholyDampirの日記

ウツな人の独り言

球体関節人形Ⅱ~胴体

FIFA、日本おめでとうございます。
イタリア選手、何とか家に辿り着いて欲しいですね。
 
さて、人形は「もろにルノワールな胴体」に愕然としてぶん投げておいた。
が「高価な粘土がもったいない」という貧乏けちんぼうが顔を出し、数日振りに手をつける。
 
削って、削って、「骨格?」になったのでソレに薄皮を乗せた。
それではあんまりなので、最低限肉を盛った。
ボクは「肉好きではなく骨好きか・・」。
何となく、しかし確実に自分の心理がえぐり出されて面白い。
 
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四角い!四角いなぁ!!
 
ボクがアジア系であるからそう思うのであろう。
元々アジア系という人種は「横から見ると薄っぺらい」のである。
どんなに「肉をつけて」男らしさ女らしさを強調したトコで、薄っぺらいのであるから限界がある。
結果として「前からあるいは少し斜めから」の視点を意識して「理想体型」が暗黙のうちに創られる。
ソレが、女性なら、ウェストを細くしようとか二の腕とか太ももを細くしよう・・という誤った理想論になる。
男性なら、その逆、ウェストは維持して(腹筋だけ割らせる=つまり肉は落とすのね)、
二の腕とか太ももをビルドアップしようということになる。
 
前からの「見られている」に集中して、後ろとか横は結構ないがしろである。
海水浴とかプールとか(久しく行ってないなぁ)行くと、
肩甲骨の位置がおかしかったり、水着の尻部分がだぶついている例が多い。
逆に「ソレは太ももなのか?尻なのか?」と水着も困惑する体型も多々ある。
尻から太ももにかけて「いっぱい筋肉線」があるのである。
水着がどっちなのか困るのであるから、当人もわからないのであろう。
 
人形を作っていて思うのは「心理が出る」ということである。
イドとか超自我とか、そんなたいそうなレベルではない。
腹が減っていれば、満腹のように作る。太っていればやせて作る・・そんなレベルである。
 
 
女といえば胸と尻、あとはあのYラインだろう!!
 
 
ボクは作りながら、あぁウツ人でよかったと思う。
そういう女性的な記号部分に全く興味がないのである。
 
「少女らしい丸いラインを心掛けましょう」
 
と手引書には書いてある。
が「少女」というイデオロギーにボクは全く無関心である。
昔読んだ、澁澤でも、ベルメールの詩的表現を見ても、
「どんなに美的に語ろうが、病的な少女趣味なんだよ」と思ったもので、こういう偏見は今も治らない。
男が作る人形は、どうしても「女としての記号」に力点が偏って、女性の視点からすれば背筋が寒いと思う。
逆にイオネスコとか可淡(字違ったか・・)がさらっと送り出してきた少女像は説得力がある。
無論、エロスはきちんと踏まえているから圧巻なのであるが。
 
グラビアアイドルが「水着」とかなのは、わざと、という商業主義もあるが、結論として
 
 
 
 
 
 
 
 
服が似合わない
 
 
 
というひとことに尽きる。
胸が大きすぎたり、尻が丸すぎたりすると、服というのはサイズはおろか柄も限られる。
結果、服を着てもお笑いにしかならず、じゃぁ水着で行くか?となる。
「ついにヌード!!」とか良く見るが、「ついに」ではなく、本来「服が似合わない」のであるから当たり前である。
 
 
余談だが最近「360度ヘアヌード」という雑誌見出しを見て、妻と口論になった。
 
「こいつは「腰みの」みたいに毛が生えているのか?」
 
『あんた、なんでそういう発想になるの?』
 
「360度っていったら、体の周りぐるっと・・毛で・・つまり・・あぁクマなんだ、このヒト!意外だぁ!!」
 
『あんたこそ、意外だよ・・』
 
脱線。
 
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多分、上骨盤あたりでばっさりと切断すると思う。
「少女らしい丸い腹部」のために3分割はしない。というか技術がない。
ヘソを作る気がないのでヘソに重心を持ってくるつくり方にはならないと思う。
(人形にヘソってのもおかしな話だよねぇ・・)
首と腰には鉄板が入る予定なので、そこだけどうしようか思案中である。
 
乳首は「左右バランス」のためにつけたが削る予定。
一部上場フィギュアのような「制服を突き破るような強靭な乳首」にはならない予定である。
Yラインも思案中・・多分、このままスルーされると思う。
(チ○コ付けるのもアリだよなぁ・・趣味って感じで)
重要なのは足の間を空けることであって、このまま球体をねじりこんでもOKだとは思う。
 
尻は、多分貧相である。
ボク自身が「ジーパンにしわがよっているのはみっともない」と言っているが、
服をデザインしていて、パンツルックが全くないので、尻は無視していた。
が、尻には時間がかかった。
関節とのバランスとか可動部の限界とかでもっと調整してもっといじくるであろう。
 
あぁでもない・・・こうでもない・・こんな骨格はいくら宇宙人でもありえない・・。
仕方ない・・こう削って、こういう平たいけど・・こう骨ばってても、寛容な・・。
あぁ・・こんくらいなら、まぁまぁアリだな。
なにがアリなんだ・・?
 
 
つまりは「自分が抱かれたい男の尻」を模索していただけであることに気付く。
 
 
人形には心理を掘り起こされる。