家族へ
妻へ
ボクの給料が支払われなくなり、逆に返納する額ばかりが増えたね。ホントに申し訳もないです。
家計を全て押し付けておいて、「何で赤字ばかりなんだ」と、いつも勝手でごめんなさい。
色々と「節約の本」を読んだり、安売りをまとめ買いをしたり、とてもボクにはできません。
「収入」がない以上、いかなる貯蓄もできない・・・そんな中で毎日の美味しいごはんありがとう。
自分名義の預貯金はすっかり使い切って、それでも欲しいものを聞く、その姿勢には声もでません。
職場から『何で奥さん働かない!?』ということを、判りきっているのに、そのまま伝えてごめんなさい。
育児家事を、ボクはたまにしかしないくせに、したときに「ありがとう」と言ってくれてありがとう。
いつもいつも、寝ているか、起きていても使えないボクでごめんなさい。
何より、ボクを見捨てない、見捨てることを考えてもいない・・・そんなアナタでありがとう。
最近は、やつれたね・・本当に痩せてしまったね。
もう少し辛抱してください。
何とかするつもりではいるから。
娘へ
父は病気なんだ、と判ってから、ずっと、ずっと遊んであげられなくてごめんなさい。
遠巻きに見ていた赤ちゃんが、大きくなってお姉さんになって何とも嬉しいだけです。
やっと、やっと遊べるようになって、今までの分を取り戻すかのように遊んでくれてありがとう。
疲れていても眠くても、父の話はきちんと聞いて、一緒にでかけてくれてありがとう。
女の子なのに、いつも古着で選ばせてごめんなさい。
お菓子もジュースも、父はダメばかり言うから、すっかり言わなくなったね・・・。
でも、でもね、最近はホントにいい笑顔の娘の写真が多くて嬉しいんです。
父の体調をいつも気にしていたから、自分が楽しむことが当たり前だって思えなかったんだね。
まだまだ、わがままばかり言って、親を困らせてもいいんですよ?
奥で本を読んでいて、ボクが起きてくると・・『あのね・・ちち・・?』ってモゴモゴしなくていいんだよ?
自転車でも泳ぎでも、ゆっくりでいいなら教えるから、いつでも言ってくださいね。
言いたいことを、きちんと言える日まで、もう少し、もう少しだね。
でも、して欲しいことの100分の1もできないけど、怒らないでね。
ゆっくり、ゆっくり幸せになろうね。
息子へ
いつも力いっぱい駆けてくるね。
いつも父の背中を追ってどこでも来るね。
いつも笑っていていいね。
その笑顔に何度救われたか。
「なるようにしかならない」・・そうだね。
男だからって、いつもいい加減な恰好をさせてごめんなさい。
お姉ちゃんと比べたら、父は、かなりいい加減に遊んでいます。
いつもヒザをケガしているのは、父がいい加減だからです。
大きくなってください。
身長も体重も、どんどん増やしていいんです。
買物に行って、抱っこしていて寝てしまうと、結構重いけど、嬉しいです。
こんな父を頼って熟睡してくれてありがとう。
起きると、真っ先に探してくれてありがとう。
母が一番なのは知っているけど、二番はお姉ちゃんなのは知っているけど、
いっつも3番なのは、父は少し寂しいです。