MelancholyDampirの日記

ウツな人の独り言

R15~離婚式

ぬるま湯みたいな情報に浸っていると低体温でヤケドする危険が多い。
最近は個人的に「血の気が失せそうな記事」が多いからたまには自己満足したい。
断ったからな?
これから「いけない記事書くからな」と断ったからな!?
長文だからな?なに?長く字が読めない?
新聞も読まないんだから、たまにはマンガ以外の活字を読め!
 
 
菅首相の歯切れが悪い・・オドオドしてる?
 
クスリ切れだろ?
ホクロに電極突っ込んで電気流せばいいじゃん
 
 
海老蔵さんが負傷したらしい・・?
 
やるならやるで殺せよちゃんと!
「伝説」になるよ?
どうせ入院して何とか帰ってくるんだからさ
「どの程度の傷か」なんて興味ねーよ?
ボクだって「痔の腐れ具合」なんか自分でも確かめないぞ?
 
 
Q10(キュート)がつまらない?
 
じゃ見るな
アイドルの演技にどうこう言うなぁ?
美味いラーメン屋で美味い寿司が食えるか?
できないものはできないんだよ。
あ、まさか面白いと思ってたのか?
アレだけ「つまらないぞ」って番宣してたじゃねーか。
「まずいぞ?」って言われて食べておいて、「まずい!!」って、お前サルか?
 
 
酒井法子が復帰?良いのか?
 
良いも悪いも「芸能人」なんだから、食うためには仕方ねーだろ?
税理士をクビにして、明日から漁師やれって、できるか?
食い方稼ぎ方ってのは、個々人で決まってんだよ?
お前、明日から「私が酒井法子です」ってできんのか?できねーだろ?
じゃぁ本人に頑張れ!って、
次はもっと上手くやれ?って言うしかねーじゃねーか?
 
前説おわり。
 
「離婚式が話題」というニュースで倒れそうになった。
 
まだ普及してないのか?
 
そう、20歳そこそこのときに友人の離婚式に行ったのである。
 
新郎新婦18歳で、新郎の18歳を待って結婚させた。
新婦が友人で、新郎はどっか馬の骨である。
馬の骨のくせに高校を出て、有名大学に入るまで待ってくれと言うので待ったのである。
馬の骨は、新婦(になる前から)に惚れこんで
「結婚してくれなきゃ死んだほうがましだ」ぐらいのことを言って、自殺未遂までした馬の鹿である。
新婦は不良であったが、気立てが良くて人気があった。
ケンカがあれば、警察の足止めから、友人達の血やゲロの処理までしてくれる女である。
他人のゲロを、自ら怪我した素手ですくうのは、男でもホイホイとは行かない。
 
器量は良いのは知っていたから、皆で「なんとかするべ」となったのである。
タバコはショッポが常識ではない、とか、多分タバコは吸っちゃダメだ、とか、
いやシンナーはダメだ、少しなら・・いや少しでもダメだ、とかである。
年上の姉さんたちからも、風俗は焦らなくても入れるから、と助言が入り
マスカラが濃い、とか、ワインレッドのワンピースにスカジャンは多分、中学生の普段着と違う、とか、
先生は殴らなくても俯いていれば許す気になる、とか教えてもらった。
高校の試験勉強が困ったもので、コレはボクと桐蔭学園のヤツが担当した。
「進学したアホ」が2人しかいなかったので仕方がない。
入学したときから、彼女は「美少女」として周囲がにぎやかになった。
当たり前である。
「ちょっと不良でな」と言おうもんならケツをまくって帰るしかない存在感である。
異性からの支持は絶大。
ナンバーを称する夜のお姉さん達から礼儀作法、男のたらしこみ方、を教わって実践してきただけである。
一方で、組織でのHOWtoについては893の若いもの直伝である。 
同性の先輩もやっかむ隙がないのである。
 
そこに来て馬の骨である。
レイプまがいに集団でいたしておいて、逃げなかった、という理由だけで彼女に見込まれたのである。
そういう経緯を彼女の父親が知ったとき、父親は激昂したそうである。
母親とヒソヒソと脱衣場で話していたところを、
深酒して風呂場でおぼれそうになっていた父親が運良く聞いたそうである。
 
 
『そいつ何様じゃぁ!!キエー!!』
 
 
鼻水とヨダレだらけになって珍古ブラブラで叫んだそうである。
その父親は、日が暮れると飲みに出かけて、週末になると外人ぽい女を連れてくる、という粋であるが、
いなくなっても警察署から電話が来てからでいいや、というくらいの存在であった。
母親は、どうせあたしの子だから、大したことはないが、と寛大なのであるが、
切る打つ殺すはやめてね・・というぐらいの制限つきの寛大さあった。
だから、彼女が高校入学すると判ったときは、母親は泣き出し、父親は丸坊主になり断酒したそうである。
更に公立高校と知って、母親は「パートがぐんと減らせる」と、また泣き崩れ、
父親は「タバコは勘弁してくれ」と土下座したそうである。
そして、高校卒業・結婚となったときは、大変な喜びようであったらしい。
母親は「あぁ神様ありがとう」と、仏壇にサーロインを供物し、
父親は親戚近所にショートホープをカートンで配り歩いたらしい。
雑草だと思ったら大麻だった、ぐらいの喜びようであった。
「結婚式」はカネの都合で身内だけのささやかなものであったらしいが、
涙だらけの素晴らしいものであったらしい。
 
そこに至って馬の骨である。
彼女は働いて働いて家事をするのに、
馬の骨は家事はおろか大学にも行かずシャラポワシャラポワしていたのである。
借金はつくる・女はつくる・子供はおろすの生産性のなさ。
謝れば許す、と言っても、両親がカネを持ってニヤニヤと決まり悪そうに来るだけ。
どう転んでも、もう自殺未遂はしてくれまい・・
そう思った彼女が「離婚」をポロッと言い出した相手が、夜の姉さん1号であった。
 
『離婚式しよ!?』
 
夫婦関係はとっくに崩壊しているし、借金は支払うべきヒトが違う。
あんた子供が産めなくなってもいいの?
結婚は幸せとは違うよ?
離婚は不幸とは違うよ?
離婚については馬の骨は「やってみろ」とカラカラと骨のように笑った過去があるそうだ。
馬の骨は馬には戻れないのである。
 
姉さん3号までが協力し、店を式場に提供した。
簡単な祭壇が用意され、卓上には離婚届と印鑑2つとペンが置いてある。
「ヒゲと背丈と渋い声」いう記号だけでマスターが神父にされた。
招待状は、外見は可愛いが「来なけりゃ殺す」という脅迫文付きである。
そしてぶっつけ本番。
 
ワーグナーの曲に合わせて正装した2人が入ってくる。
 
『可愛いよ○ぅぅ!!』
 
『ここがスタートだからねぇ!?』
 
 
女の桃色の声援。
 
イメージ 1
 
 
『死ねぇ!馬の骨ぇ!』
 
『てめぇ後でツラとケツ貸せやぁ!!??』
 
 
男の灰色の罵声。
大学の同級生も来ていたが、擁護の余地がないらしい。
 
そして、頼まれ司会がナイフを突きつけられた風な顔をして進行する。
幸せだった結婚初期、変わっていった家庭の過程、離婚に至るまでの経緯・・。
初めはそれこそギクシャクしていたが、酒の酔いが回りタバコ臭くなった頃、ようやく談笑が聞こえ出す。
彼女の父親が馬の骨に「お酌」などをしに行くぐらい場がほぐれた頃、マイクが回され「ひとこと」が始まる。
 
『えーと、こういう式に出るのは初めてですが、なんというかおめでとうともいえないし・・』
 
こういう切り出しが多く、失笑も多かったが、段々はじけてくる。
 
 
『新郎・・でいいのかな?わぁ、結構もてるんで、まだまだこれから頑張って欲しいと思い・・
 
 
 
『頑張るなぁ!!死ねぇボケぇ!』
 
 
 
『そこまで言わなくても良いべやぁ!お前、死んでも離婚すんなぁ!?』
 
 
『わ、私は・・新郎?の大学の友人で・・』
 
 
『友人かぁ!?ウソ吐け!?お前だろ、原因わぁ!?』
 
 
来賓にまで罵声が飛び出し、爆笑になっていった。
両家の親戚は、初めて顔をあわせる面々も多いらしく「いやいや、こんな場で」と名刺を出したりしている。
ボクらも「馬の骨」自身や親戚、友人から挨拶・お酌され、ささくれ立った心がほぐれてくる。
『あの子はホントはいい子で・・』とすすり泣くお母さんに「いやいや・・」と答えたりしている。
『え?ボクも暴走族入ってたんですよ』と何故向こうの親戚と握手せにゃならんのだ、とも思う。
 
『くたばっちまえぁ♪アーメン♪』
 
姉さん達がカラオケで、てんでに歌っている。
「難破船」とか「てんとう虫のサンババ」とかもうノンジャンルのただのカラオケである。
秋桜花」を、さだの方の似てない真似で新婦の友人が歌い、
「娘よ」を新郎の親戚とかが歌っていて、こちらもノンジャンルである。
 
 
『奥さんはぁ・・あ、もう違うんでよね・・わぁ後ろのアナも許してくれるって聞いたことあってぇ・・』
 
へべれけの友人らしきスピーチに会場は爆笑である。
新婦の父親は無理に笑いながらビール瓶で新郎の顔をは叩いていてマジで痛そうだった。
 
『最後になりますが、新郎のご両親から挨拶がございます』
 
やばいぞ、やばいぞという空気が流れ始める。
新郎はともかく、新婦のオヤジ、アレは甚だまずいのではないか、と周りが感づき始めた。
新郎の父親は急にひざまずいてしまい、皆に「表を上げて」などと言われていた。
 
『わ、私は・・こんなはずでは・・私は、私わ・・息子は・・悪いがぁ私もぉ!悪い!お願いします!』
 
肩を震わせる新郎父。
もう、新郎父を「親馬の骨」と思うヒトはおらず、マイクは宙ぶらりんになった。
 
つづく