MelancholyDampirの日記

ウツな人の独り言

だまされる方

世の中悪い奴が多い。
 
いいヒトが多いから「悪い奴」が注目されメッタクソにやられる。
いいことじゃないかと思う。
古代とか日本の戦国時代なら「悪い奴」が力を持っていて、いいヒトは殺されたのである。
悪い奴のなかからたまに少しだけいい奴が現れ、牛歩のごとく平和になったのである。
つまり、悪い奴が今の日本をつくったのである。
だから政治家に「悪い!」というのはナンセンスである。
いいヒトなら政治には向かない。
ただのいいヒトは社会の歯車になるべきで、社長とかトップはいいヒトには務まらない。
 
『あの野郎・・悪いやつだ・・』
 
そう思うのは、パートや契約社員が正社員に対してであることが多い。
正社員は社長や上司に、生徒は先生に、子供は親に対してこのヤロウと思うのである。
最近流行りのゲームの中の「非存在青少年(すぐにSEXしてくれる女の子)」
に対しこのヤロウと思うなら、そいつこそ悪い奴である。
 
ボクはだまされるのが好きである。
いや、好きではない・・だますのは苦手だからだまされるのが得意なだけである。
若い頃はバイトに明け暮れた。
営業をかけるにしても「この教材は良いですよ?」と褒めたおせないのである。
「こんなのにカネを払うなら図書館で本を読んだほうがタダです」とか
「先生の方がすぐに答えてくれるし、新しいことも学ぶから・・教材はダメですね」といってしまう。
珍しく買ってくれようというお母さんたちから『変なのね・・でもかわいそうだから買うわ』。
完全に、こじき商売であり土下座外交である。M営業とも言われた。
 
水商売では「女はカネと思え」が鉄則で、付かず離れず毟り取れ!が基本方針である。
でもボクはどうも、だましつづけると胃が痛くなり下痢が続き、ありもしない良心が血を流すのである。
「こんなとこに使う金があるなら郷里の親御さんに何か買って送れば」とか、
「あのね・・ここは貸しておくから、きちんと職についてから返してね」とか言ってしまう。
 
こういうのは優しいいいヒトとは言わない。
 
「バカ」というのである。
 
プロになれないまでもプロを目指さなければヒトは向上しない。
だからボクはいつまでたっても金を稼げないのである。
 
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こういうことをしてみたい気持ちはある。
カネは欲しい。
が、大金が入っても、欲しいのは健康と家族の平穏であり、カネでは買えなさそうである。
無論、ウツになって失ったものを取り替えそうとは思わない。
友人も、親戚の信頼も、時間も・・ボクが所有していたわけではないから「失った」ということにはならない。
失ったのは、たかだか数年の健康な自分であり、くだらないものである。
くだらないからこそ、それくらい取り返してから金を稼ごうと思う。
 
『オレはな、大金が入ったら離婚して、いい女とやりまくるんだ!』
 
ジャンボの季節なので、会社でそんなハナシをよく聞く。
タバコをチビチビやりながら、よくもの豪奢なハナシである。
ボクもハナシに乗るのだが、そもそも大金が入ったらソレを持って妻に逃げられるのが関の山である。
「いい女」はカネも持っているのだ。
若い女はカネがなく、いつも体が夜泣きしているという幻想はいい加減捨てないと男は進化しない。
女は、多分、ブサイクの金持ちとやるなら、自分が払ってでもいい男とやるだろう。
それか、いいだけ取られて殺されて焼かれる・・というのが現実だろう。
どうも男は「女から仕方なく選ばれている」という感覚が鈍い。
 
ボクは「浮気をした、ゴメン」ということを若い頃よく言われた。
だまされた!と怒るのは腹が減っているときぐらいで、小腹が満たされていれば、
「言ってくれてありがとう、ボクがしっかりしてないからねぇ・・」と、しおれてみたり、
「いいよ、その代わり、そいつよりいい男になってやる!」と戯言を吐いたりした。
空腹なら「そいつを連れて来いっ!その間にボクは逃げる!」ともっと情けない本音を吐いた。
こういうのも「優しい」とは言わない。
ただの負け犬であり、それも空腹の畜生以下である。
 
ウツ人になってからこっち「ウツと言ってだましてラクしているんじゃないか?」といわれたり、
自分自身もウツは幻想だと思ったこともある。
しかし、だましてまで体調を崩していたらほんとに戻れなくなるし、第一が体に悪い(笑)。
ウツ人同士で「本物かカタリか?」みたいな議論を聞くこともあるが、興味はない。
ウツである、体調が悪い、精神を病んでいる、と聞いたら、まずは信じて心配する。
それでいいじゃないか?、だまされたら、だまされたのかぁと笑えばいいのである。
病んでいるということまで「だます」に紛れ込ませたら、それは大昔と同じであり寂しい。
ボクは、自分が可愛いがこきおろす。
他人様は、どうだましていようが、病んでいれば心配するし、大変なら手伝いたい。
だからバカのままで偉くならないしカネは入らないのである。 
 
 
最近は、架空投資の詐偽まがいの電話が来る。
 
『決して悪いハナシではありませんよ?銀行に預けるなんてゴミにすてるようなものです』
 
「銀行はカネを捨ててるんですか?銀行員の給料はどうすんですか?」
 
『いや、そういうとこは取るんですよ!悪い奴です!だまされちゃダメです!』
 
「うーん・・いくらから投資できますか?」
 
『100万あれば1.5倍にしてみせます!』
 
「ちょっと待ってください・・」
「今はねぇ・・あ、538円しかないんだけどね、500円で一口ぐらいなら買えますか?」
 
電話は切れることが多い。
 
金がないとだまされることも難しい時代になった。
寒い時代だなぁ。