身も心も寒い
昨年はぐっと雪が少なかった。
温暖化だ、とこじつけて地面が露出した辺りを、嬉しそうに少ない雪を「こそいで」いた。
雪が積もらなければ、市の除雪予算も浮いて何かくれるかもしれない。
冬休みだし静かだしいいわい。
北海道は、夏休みを短縮される分、冬休みに追加されるシステム。
が、お父さんお母さんの生活には関係なく、早く学校始まってくれ、という切なる願いは同じである。
妻子が帰省しているので、すっかり独身気分である。
気分だけである。
気力体力はなくなり、運はというと、折り返して清算待ちだと思う。
カネは天下の周りものだが、ボクんちはその順路にない。
カネが道に迷うことはないだろうから、期待もしない。
で、思い出すために数日前に一気に降った雪を眺める。
左の丸いものが白灯油490リットルタンクである。
灯油は上からしか給油できず、
業者は軽業師ばりにホイホイといくしかない。
高さは190センチ超、ジャンボ鶴田さんぐらいである。
馬場さんが健在なら余裕であろうが
雪は重いので16文のために脚を上げるのは無理っぽい。
ここ数日、全く雪がやまない。
雪男がその神通力でえいっと降らせているのであれば、相当に頻尿である。
雲はたまにしか切れず、たまに以外はだらしなく尿、いや雪が降っている。
日本各地で雪害が大きいと聞くが、そのはずである。
今年の雪男は、ビールばかり飲んでトイレが相当に近いのである。
北海道だけで降らせればいいのに、ウロウロと動いては用を足す。
東北も山陰も果ては九州まで・・だいだらぼっちも真っ白である。
京阪神首都圏は平均年齢が若く、地域として体温が高いだろうから、まだ降られず済んでいる。
今に見ていろ。3月か4月ごろには・・。
毎年そうやって都会に対し劣等感をもてあましている。
勝てるトコがないから、雪に弱いトコだけを突く、卑怯者・・。
ボクには何もできないから、雪男に思いを託すのである。
こういう「北海道の冬」に憧れて、毎年多くの観光客が訪れる。
そして、次からは冬は避けるか、もう北海道に来るものかフン!と思うのである。
雪を観光の目玉にしようと、毎年画策されるが、身も心も冷え切った観光客はホテルから出ない。
そりゃ寒いよ・・ロシアの方が近いしさ・・北方領土がすぐソコなのである。
ロシアは北方領土を返す気はないし、返されても北海道が困る。
急にもっと北に住みなさい、そう言われても、道民は困るのである。
今の旭川は北海道第二の都市であり何でもある。
24時間営業!と言われるとネットカフェとびっくりドンキーぐらいしかない。
マクドナルドも24時間になってはいるが暖房を緩めるので寒い。
コンビニは暖かいので流行っているらしい。
無論、めぼしい本は全て店側によってグルグル巻きにされているので立ち読み長居はできない。
ボクも規則正しく生活せざるを得ないのである。
さっきは静かだなぁ・・と外を見たら静かに吹雪いていただけであった。
音がしない、ということは15度(マイナスね)を下回って雪が軽いということだ。
というわけで除雪をしてきた。
雪が軽い軽い。
ヒートテック効かない効かない。
鼻と指先が冷たい冷たい。
とりあえずの手袋では末端神経が瞬殺される、このぐらいか?でも指先からやられる。
玄関のペットボトルがすっかり凍って、柿は硬質の樹脂みたいになっていた。
ボクんち(に限らず)冬場の玄関は「予備の冷凍庫」となる。
凍ったら困るものは冷蔵庫に入れておく。
ずいぶん前のカステラがあるが、冷暗所の基準は120%達成しているので多分まだ美味しいと思う。
今日、妻子が帰ってくるらしい。
ただ積んでおいた雪山も、明日からは「遊び場」になる・・はずだ。
ソリやスキーができるように斜めに除雪しておいて、やっとの出番である。
あぁ、また降ってきたなぁ。
クソ雪男。
外国アニメ「スノーマン」が大好きであったが、年々好きじゃなくなっていく。
雪はジャマな存在であり敵である。
敵であるが、ヒトの方が弱いので妥協しているのである。
スノーマンは素敵であるが、こしらえること自体が難しい。
こう寒いと、湿気はなくサラサラでダルマなどできないのである。
玄関は5度であった。
マイナスね。