MelancholyDampirの日記

ウツな人の独り言

てんちむさん「中学生失格」

てんちむさんの本を読んだ。
妻に頼んで図書館で借りた。
借りた理由は、ジャケ読みしたかった、買いたくなかった、というひっどい屁理屈である。
「本」に装丁されてしまっては、ブログを読む感覚では読めないだろう、そういう理由。
 
ボクのようなオッサンになると到底、理解どころか何が書いてあるか判らんと思った。
が、一気に読んだ。
字が少ないので1時間で読んだ。
疲れた。
若い人生というものは、オッサンたちが考えているほど密度は少なくない。
ヒトサマの人生を読むのである。
疲れるのが普通であると思う。
入り口が軽く後味が重い。
書評ではない。
感想文にもならんエールである。
表紙からして、中身の注釈の多さからして、無理やり出版したんであろう。
作者のカサブタをはがして出血を強いているのではないか・・そういう余計な心配もしていた。
本としては「売れるときに一気に行け!」という強引な記号が突っ込んである。
個人として賛否も何もない。
売れれば良いのである。
どうやれば売れるか?を懸命に考えている作家・出版社がひしめく中で、
こういう豪胆で単純な売り方は拍手喝さいである。
 
 
ナイフが懸命に生き抜いた。
 
 
 
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読んでいる間の感想文である。
ひとこと、である。
ある時期に「ナイフ」だと気付く感覚は、奴隷階級のない日本では万人にあると思う。
ソレを誰にふりかざすか?
自分か自分以外か。
てんちむさんは、きちんと傷つけて傷ついている。
多分、書いてある数倍は傷つけているであろうが、そんなこと関係ない。
自身も傷ついている、笑えないぐらいまで凹んでそれでも笑おうと傷つける。
ナイフは、自身が一番傷つきやすいということを体感している。
全く困ったタイトルだ。
「失格」ではない。立派な社会人である。
芸能界で商品として生きる以上、子供だから、では通用しないであろう。
芸能界という異界と、現実の社会・・・いいとこどりはできないのであろう。
出来ないと知りながら進んでいく。
そういうとこに、カサブタにナイフを突きつけたような覚悟を感じる。
「リアルな自分が判らない」・・・そんな歪んだ欲求を、
よりによって社会にぶつける輩が多い中で、実に爽快でである。
嫉妬(シカト・いじめ・ネチネチグチグチ)が渦巻く中で、
体一貫、恋して恋して悩む姿は、どこまでもリアルである。
 
 
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またこれか・・。
そうボクが奨められて少しやって完敗した恋愛ゲームである。
これをリアル(現実)として立ち位置を決めると、おそらく、てんちむさんの行間は読めない。
現実とは、ボタンで決定したところで、出る答えは決まっていないからである。
 
すごい好きだけど、好きだから、ごめんね。
 
そういう矛盾に満ちた、輝く現実はゲームには表現が難しい。
下半身で考える男には???である。
ボク個人は嬉しかった。
 
すごい好きだけど、好きだから、ごめんね。
 
女にはそういう思考回路がきちんと「ある」んだなぁ。
遠い、遠い過去のボクが「嫌われた・振られた」数々の思い出が少し暖かくなった。
やっぱり恋をしなければ。ねぇ。
中学生の頃は、「恋」こそ必修であり、勉強はもてるためだった。
 
勉強・仕事・あそび・・・こんな無茶な鼎義は、中学生には酷である。
いつ寝るのか、いつ悩むのか。
こんな疑問こそ愚であるのだ。
 
頑張れ、てんちむさん。