MelancholyDampirの日記

ウツな人の独り言

愛すべき旭川

北海道旭川市
人口は30万人を境に減ったり減ったりしている。
北海道第二の都市である。
中核市という位置づけで、他の諸都市とは格上ということになるのか。
札幌市の人口は160万人。
ミニミニTOKIOと比較するほうが無粋というものだろう。
 
東京特別区だけで1000万ものヒトが住んでいるらしい。
1億2千万もの人口に47も自治体があって・・割り算しても東京は重心にしても重すぎる。
東京のヒトは歩くのが速いというが、実際にそう感じた。
おそらく、素早く移動しないと、どっちかにひっくり返るのだと思う。
山手線をはじめ主要JRも地下のメトロも2分待てばドンドン来る。
おそらく、見えない線で全部の車両がつながっているのだと思う。
電気で動くのではなく「レール全体をどっちかに傾ける」ことでグルグル動いているのだと思う。
さすが首都!エコである。
ヒトも公共機関も回って流れて止まることを知らない。
止まることが悪のようでさえある。
ボクが上京した際、一服しようと思ったら・・ない。
灰皿はどこにもなく喫煙所を探すが、ない。
あるのは「喫煙禁止区域」の表示で、見れば見るほど「全部」である。
スモーカーとしては絶望する。
表示の、ほんの端っこに喫煙可能区域がチラと見えるが、ちっとも嬉しくない。
赤白対抗の「準優勝白組」ぐらい嬉しくない。
つまりは吸うな!ということである。
都会のスモーカーは24時間いつも禁断症状なのであろうか。
もういいや、そう思ったときに人だかりと白煙を見つける。
何かの祭りで、お地蔵さんでもあるのかな?・・と覗き込むとポツンと灰皿がある。
あふれかえった吸殻の上に、次々とタバコが捨てられ、新たな白煙が黒煙に変わる。
火柱がユラユラと揺れだすと、誰かがペットボトルのお茶をさっとかける。
また落ち着いた白煙がくゆりだし、誰も何も言葉を交わさない。
「・・・しゃべったら死ぬのかなぁ」、とつぶやいてみたが反応はなかった。
おそらく、東京では喫煙するのにルールがある。
3千歩以上歩いて、自販機で何か飲料水を買って、一本吸い終るまでは私語禁止なのである。
が、吸い終わったヒトも何も語らずに携帯を見ながら、黙々と消えていく。
心身が渇ききる。
 
そして旭川に帰ってくると、ボクは胸の奥まで深呼吸して肺胞の奥までタバコを吸うのだ。
旭川は禁煙ブームに揺るがなかった天晴れな街である。
タバコが嫌なら外に行け!そんな乱暴な多数決が結構ある。
ボクは旭川が大好きである。
もっとも、別天地への転勤(サイクルは長くて3年、早いな)があれば、すぐにソコが好きになる。
順応性が高いのではない、前の土地を忘れるのが早いだけだ。
旭川旭山動物園を取ったら何も残らない街ではない。
空知川石狩川忠別川、牛朱別川、基北川・・憶えきれ切れない川の街である。
後のふたつは思いつかなかった挙句であり、マイナーである(うしゅべつ、と読むらしい)。
そして数え切れない橋の街である。
旭川大橋、旭橋、金星橋、緑橋、緑東大橋、両神橋、境橋、ツインハープ橋・・・・。
 
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最後のカタカナは、オシャレだったから入れただけである。
自力吊り下げ式の珍しい橋である、ベイブリッジとかと同じかな?
ともかく、おそらくハープには見えない。名前とはそういうものである。
両神橋はシャレが効いていてかっこいと思う。
一石(いちこく)橋という小噺があるが、そんな感じである。
神居(カムイ=アイヌでいう万物の神)という町と神楽(カグラ)という町をつないで「両神」である。
そこを神居側に抜けると「カムイ十字街」である。
かっこいい!♪
そのまま気持ち良く突っ切っていくと、有無を言わさず高台に上っていく。
高砂台!
いかすぅ♪
旭川の街の夜景スポットでもある。
そして盛り上がった方たちの為に、すぐ上に、ラブラブ愛を語ろう♪ホテルがたくさんある。
 
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気がきいてるよな!?
少し下ると国道沿いにもゾロゾロと勢揃いしている。
ご当地やゆるキャラなどより遥か昔から、飛びぬけたセンスな名前が立ち並ぶ。
「農協」・・・やるな! 
白い恋人」・・・グッジョブ!
白い恋人は、さすがに有名な土産物に遠慮して看板を替えた)
 
「白i恋人」・・・・愛とⅠをかけた!ベリーグッジョブ!
 
旭川は北海道の不景気をモロに体現している街でもある。
夕張や赤平が有名ではあるが、倒産するのは会社だけではない。
旭川も明日は我が身、いや既にもう我が身!と獅子奮迅である。
中心地には、歩行者天国の「買物公園」があり、一時代は活況では表し難い人出であったという。
車社会になり、歩行者天国は自動車地獄となった。
つまり車が通れない、一方通行だらけ、駐車場は高い、車には呪い通りになってしまったらしい。
生活基盤となる大型スーパーは全て郊外に立ち並び、買物公園で買物するヒトは少なくなった。
が、ボクは大好きである。
買物公園の歩行者天国がうすら消えるあたりに、鬱蒼と常盤公園がある。
ココでは、散歩するヒトは昔からの友人のように気さくに話す。
ボクも散歩のお兄さんと意気投合し、『ちょっと待ってろ』とマグロをもらって喜んだ記憶がある。
娘は、鯉に餌付けするのが大好きで、今から雪解けを待っている。
息子も常盤公園は好きであるらしい。
娘が投げ損ねたパンくずを夢中で拾っているのを何度も見た。
そして公園を取り巻く文化?の殿堂・・良く行く図書館と、滅多に行かない美術館がある。
川のおもしろ館、というのもあり、娘はお気に入りである。
ボタンで答えて進んでいく、汽車ぽっぽ型のアトラクションが好きらしい。
「気持ちが悪いときに押してくださいボタン」を連打した娘しかボクは見ていないのが残念である。
公園の近くに車がグルグル廻る「ロータリー」もあり、北のパリのようである。
ウソです。パリは知りません。
旭橋方向が優先になっており、知らないドライバーはブーブーと一斉にクラクションを鳴らされる。
ロータリーを「ロリータ」と読み間違えて入り込んだボクも一向に出られなかった。
出られたのは夜明け前、もう車も身体もほとんどバターになっていた。
 
・・・なんだ・・これじゃ、なんだか旭川が好きじゃないみたいだ・・。
 
また来週に改めよう。