MelancholyDampirの日記

ウツな人の独り言

ハウス食品劇場②

世界名作劇場だったかな。
ハウス食品の印象が強い。
バァモントカレェ♪と叫んでいたヒデキSAIJOの印象なのかも知れない。
 
ボクは「牧場の少女カトリ」が大好きであった。
もう一度書く。
牧場の少女カトリ」が大好きである。
 
イメージ 1
 
ボクは、シンデレラストーリーとか大冒険とか山あり谷ありとか、そういうめまぐるしいのが嫌いである。
いや、違うな・・そういうものに混じって出てくる「悲劇」が嫌いなのである。
泣かせよう、ホラ泣け、ホラ泣けぇぇ、と作られると「じゃかぁしいわい!」となるのである。
泣きたいところぐらいこっちで決めさせてくれぇと思うのである。
カトリは、ほとんど春の日差しのように続き、時々小雨が降る程度のアニメである。
数回観てはまり、コソコソ観ていた。
イレブンPMは堂々と観ていたのにカトリはコソコソ観ていた。
きっと個人的に「激しく萌え!」だったのであろう。
もう「カトリ」というフレーズにまで発情期のように反応するようになった記憶がある。
蚊取り線香」を遠ざけるようになり、
巨人のリリーフで「香取」がコールされては興奮し、
忘れた頃に、高校の同級生に「香取さん」という女子がいて、
その女子が同じ駅で乗り降りしているのを知って、わざわざ遠回りするほど、ボクは危険人物であった。
 
カトリは観ていてもおかしくない?世代であるが、どうも印象が薄いらしい。
 
イメージ 2
こいつのせいである。
カトリの後釜でたらふく肥えた女の子である。
美少女であり、不遇な境遇を乗り越えるのである。性格も言動も申し分ないのである。
セーラ頑張れ!負けるなセーラ!国民が全員でセーラに「おしん」を重ねた様な熱狂振りだったと聞く。
『昨日のセーラ・・やばいよなぁ』といい歳した友人から同意を求められ、返す言葉が見つからなかった。
「泣いちゃうから・・観てないよ・・」と返す。
『そうだよなぁ!アレで泣けなかったら人間じゃないよなぁ!!??』
 
ボクは人間ではなかった。
セーラめ!貴族め!金持ちめ!美人め!貧乏を知れ!苦労を知れ!不幸を知れ!
そんな呪い文句ばかりを唱えていた。
(セーラファン・・いや、あやまらんぞ!)
それでも最終回が近くなると、ソワソワして観た。
流行りモノに弱いのである。
セーラは・・資産が見つかり友人に託され、元の裕福な少女に戻った・・。
 
セーラぁぁ! (ガンダムの)セイラさんの爪の垢をじかに吸えぇ!!そして死ねぇ!!
あんまりなハッピーエンドにボクは激昂した。
全く性格が良くない。
 
弟達は当時はあまりアニメを見なくなり、特に名作とか昔話とかそういう押し付け教養モノは観なくなっていた。
きっと思春期特有のアレルギーだったんであろう。
自分の生き方は自分で決めるぜ!という暑苦しさを兄として感じていた時期はある。
弟はやがて尾崎豊にはまり、「退屈な大人たちがぁ♪」と涙声で歌い「オレは嫌なのさぁ♪」と叫んでいた。
ソレが尾崎豊の名曲であるとボクは知らなかった。
どうもタチの悪い宗教にはまったなぁ・・・と失礼なことを考えていた。
『兄貴!?尾崎!最高だよな!?』と言われ、とまどって「ジャンボかジェットか?」と聞いて唖然とされた。
『兄貴ぃ!尾崎くらい歌えなきゃ人間じゃないぞぉ!?』と、たきつけられ細い声で尾崎紀世彦を歌った。
 
ボクは絶対に尾崎よりカトリである。
「Love With You」 がテーマ曲である。
歌詞を聞けばきっと、心に染みる。
壊れていればいるほど染みると思う。
 
悲しい朝や 眠れない夜
静かに目を閉じ 想っています
 
(中略 泣いてしまう)
 
愛するヒトに包まれて
星の中 寄り添いあい
幸せつむいで行くの 
 
セーラより遥かにましである。