MelancholyDampirの日記

ウツな人の独り言

うつ病の不思議な能力

気がついたら一週間以上空けていた。
更新しないときにも訪問してくれた方々には謝罪の言葉もない。
感謝の言葉だけである。
ありがとう。きっちり生きてます。
会社に行っていると、ウツ人を人間とも思わない発言やソレを人格化したお歴々が多く凹むことが多い。
そうこうしているうちに一週間以上空いたのだと思う。
ウツ人としては、心無い発言・言語道断・ふざけるな・あなた上等ですよ・・・という会話が多すぎるのである。
限定して列挙すれば・・
 
『暑いなぁ、うつの奴は今頃引きこもって冷房ガンガンで寝てるんだろうなぁ!』
(ボクは心を落ち着けて深呼吸しました)
うつ病で自殺しない奴って、何を考えてんだべ?』
(ボクはコーヒーをこぼしました)
『よく盗撮とか痴漢とかして平気だよな!?うつ病の方がまだいいべや!?』
(思わず「うつ病は犯罪と同じですか」と、でかい独り言を言いました)
(その首はねたろかい・・)
 
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後は読者の精神衛生上書きませんが、まぁ世の中の「(ウツ人じゃない)多数派」というのは思考が乱暴である。
その思考回路から発せられる言葉は、更に乱暴で粗雑で醜悪である。
こういう「多数派」のど真ん中にいて、ウツ人とは!と演説をぶっても何ら利益にはならない。
却って自分が「やっぱりこいつおかしかったか!?」と「やっぱり」に区分されるだけである。
多くのウツ人には申し訳ないが、余程の暴言がない限り黙ってやり過ごすしかないのである。
ウツ人に対しての偏見はボクもある程度覚悟はしていたが、事実はいつも空想を超えるのである。
・ ウツ人はすぐ凹む、泣く
・ ウツ人は仕事などできない(できるはずがない)
・ ウツ人には何を言っても良い(多数決でウツ人は少ない)
 
何か報告ミスがあると上司はこれ見よがしに叱る(ただ怒っているのかも知れない)。
あまりにヒートアップするので、周囲は「またか・・」と伏せ目で見ている。
ボクは「叱られるとニヤニヤする悪癖」があるので、大抵「バカにしてんのか」で、こっちに振られる。
そして延々と上司のヨイショをするのである。
凹むぞ・・泣くぞ・・という周囲の期待をいつも裏切るのである。すまん!
ボクは父親から教わったことがある。
曰く 『男が泣くときは手足が吹っ飛んだときと、財布を落としたときだけだ!』だそうだ。
父親の手足が、過去に吹っ飛んだかどうかは確かめようがないし、どうも比喩として現実的ではない。
財布を落とした、というのが現実的で、父親はおそらく給料後に「丸ごと落とした」経験があるのだろう。
それに倣ってボクも一切泣かない。
それ以前に、上司に叱られて泣いている40男は見たことがないから泣くところではないと思う。
ボクが同僚より少し上の仕事をこなすと、同僚は感謝してくれるが、上司は面白くないらしい。
かといって、わざと間違えたりすれば仕事は増える一方だし、悪循環だ。
出世したヒトの名言に「バカなフリをする」という処世術があるが、アレはウソだと思う。
バカなフリができるヒトは、一部か全部がバカなのだ。
アホの坂田師匠は、どこかがアホだからこそアホに見えるのである。
ヒトの何倍も気を使い、空気を読むのに長けたウツ人にバカのフリはできない。
そんなとこまで気を使ってられないのである。
 
最近になってウツ人の不思議?な能力について気付いた。
とっくに気付いてはいたが、確信がもてなかったのである。
つまり
 
ウツ人は「KY=空気読みすぎ」なのである
 
例えば、何人かで話をしていて、ソレを横で聞いていたとする。
話している当事者たちは気づかないが、少しずつ話がずれていったりして、空気が澱んでくることがある。
そういうときウツ人は「誰が空気を悪くしたか」がすぐに判るのである。
そして「空気を元に戻そうとさりげなく努力しているヒト」もほぼ同時に判る。
更に「お前はこの空気が嫌で逃げたがっているな」というヒトも見当がついてしまうのである。
コレは長所とは呼べない。不思議な能力、というだけである。
長所なら役に立つが、ウツ人自身の役には立たない。
職場で何人かがいれば、一般人より遥かに早い段階で「人間関係相関図」が判ってしまうのである。
 AさんはBさんが嫌いだ。
 BさんはAさんには調子を合わせているがCさんは嫌いだ。
 CさんはAさんが嫌いだ。
 Dさんは仕事もそつがなく言動も普通だ。
 でも、どうやらみんなが嫌いなのはDさんだ。
こういう相関関係が一日かあるいは数分で判ってしまうのである。
重ねて言う。
長所ではない。
上の例で言えば、A・B・Cさんの誰かに与(くみ)すれば楽か、ということを考えるが、すぐに面倒になる。
なぜなら、誰かの側に付いたところで、また「そのヒトの嫌な側面」が透視の様に見えてしまうからである。
Dさんの悪口を言って大勢にに乗る、ということも考えるが、これも面倒になる。
Dさんは客観的にはいいヒトであり、悪い噂だけが先行している、そういう見方もできるからである。
一対一になると、この不思議な能力は、更に厄介である。
上司や同僚がどんどん言いたいことを言っているとき、ウツ人だけはおそらく凹みながらも冷静である。
相手がぼんやりとスローに見え、ウツ人はソレを傍観するかのような空気になるのである。
 
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・ さっきも同じことを言ったなぁ
・ 「コレは前にもお前に言ったはず」と怒鳴っているが、聞いていないな(別の誰に言ったか見当は付く)
・ 次に何を言うか判る
・ ほら、言った
・ ソレはあなたの間違いの気が・・いや気じゃなくてそうでしょ
・ だから、ソレはあなたの間違いだ
・ この分だと誰かのせいにするな・・・
・ ホラホラ、自分のせいじゃない、と脱線してきた
・ ボクのせいなのかい!?
 
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これは先が読めるのではない。その場の空気、その範囲の空気が読めすぎてしまう結果である。
あそこは近く分解する、とか、あのシマは今日ギクシャクしてる、とか、ダメだ、そのヒトは機嫌悪い!とか
そういう、読めなくていい読み。読みたくない読み。何で皆判らんのだ、という読み。
そして、その読みは、天気予報など比較にならないほどにハズレないからもっと厄介なのである。
人間関係の中でウツ人は思うのだ。
漠然と感じていたことがやはり(悪いほうに)事実だった。またか。
このままで行くと(人間関係の)ベクトルはろくでもないぞ。やっぱりか。
マイナス思考なのではない、読めてしまうものは仕方がないのだ。
そんなことを繰り返すうちに、疲れてしまう。
一般人なら時間的に「その場」だけの疲れであるものが、
ウツ人になると「予想した通り・その場も同じく・結果もそうなった」で、3倍疲れるのである。
同じ映画を連続で3本見たような救い難い疲れに襲われ、しかもその映画はクソつまらないのである。
 
あまり空気は読みたくないものだ。
当たった!と喜べる性質のものじゃないのだ。