MelancholyDampirの日記

ウツな人の独り言

非常識な常識

上司とは大抵ソリがあわない。
その上司なら逆の逆だから合うだろう、というのがボクの単純な理由。
でもそれも大抵は「もっと合わない」というのが正解らしい。
 
ボクは上司を理解できず上司もボクを理解できない。
その上司が更に理解できず煙たい、更に上の上司のことなど、到底理解できないのだ。
貧乏人が金持ちの心情を理解できず、さらに大富豪のことなどさっぱりだ、それに近い。
ボクがアリでネズミのことがさっぱり判らず、そのネズミもオオカミは怖いし判らない。
アリとオオカミでは殆ど、いや全く接点がない。
 
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というわけで上司の上司と面接があった。
さしもの「いつもの上司」も緊張していて、お前・・・オエラの前で失言するなよ反論するなよ、
そう顔に書いてあった。
 
開口一番。
 
『病院をさ、医師を代えたほうがいいよ』
『もう、5年以上だろ?医師を代えたほうが良い!』
『お前の、いや家族のためにも!』
 
ハァ・・といったものの言葉が出ず開いた口がふさがらずヨダレまで出そうだった。
つまり会社としては「すぐ治らない=医師が悪い」ということなのだ。
 
『紹介状を書いてもらってさ、近くで良い病院を探せ!?うん、そうだ、そうしよう』
 
何が「うん、そうだ、そうしよう」だ、抜け作は一人で発案して一人で賞賛して去っていった。
 
今日の通院で医師にその内容を伝えた。
医師は穏やかに答えたが、またか・・と肩をすくめた。
 
『骨折や簡単な皮膚病と一緒じゃないんだよ・・』
『精神科はね・・医師と合わないと言って転院してくる以外、普通代わらないもんだよ?』
『ボクのトコにも「ここに転院させてください」って患者さんが来るけど、みんな医師とね、合わなかった』
 
「会社の都合で代えてください」とは?ボクは聞いた。
 
『遠くに転勤でも・・おなじ県内なら精神は通うからね・・』
『会社が医師を代えろってねぇ・・?聞いたことないね』
 
医師は渋々「適当な紹介状」を書いてくれた。
コレで医師との信頼関係が崩れたら、その責任は会社は執ってくれるんだろうか
 
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面接の話をして、妻はまたかとつぶやいた。
 
『治らないから面白くない、そうやってすぐに病院を変えさせてさ・・』
『ウツを知らないで、バカにしてさ、自分もそうなったら、言われたら、良い病院を代えるのかな?』
 
『具合が悪くなってソコに行って、何もできなくてさ・・・もし、あなたが死んだら・・会社はどうしてくれるの?』
 
『そのオエラさんは「いや本人の決めたことです」って逃げて、すぐ転勤しちゃうんでしょ?』
『何で、反論しないの?反論しちゃダメなの?』
 
ボクは黙った。
妻は言った。
 
『そうだね。反論なんかしたら・・もう、空気が悪くなって・・仕事どころじゃないもんね・・ごめんね』
 
さっき夜空を見た。
キレイな澄んだ空気で星もキレイだった。
上司もかつてはキレイだったんだ。
・・・いつからよどんだ空気に慣れていったのだろう。
・・・いつから星を見なくなったんだろう。