夏休みの宿題
苦しいときこそ笑いましょう。
夏休みというのは長い。
暑過ぎて、勉強どころではないから休みである。
学校にエアコンは私立や大都市でもない限り無理だし、先生もイライラする。
生徒は倒れる、先生はキレる、体育どころじゃない、ふざけるなぁ！
というわけで夏休みなのであろう。
そこにきて「宿題」である。
アメとムチの履き違えもはなはだしい。「無知な無恥なムチ」である。
普段は仕方がないので学校に行って、将来に何の布石にもならない部活をして、
「あぁ早く大人になって勉強をしたくないなぁ」と思うのが学生である。
気になる異性がいても、極めたい趣味があっても、学校はそれ以上に優先され悩むのである。
夏休みは、ハイ、勉強は中止して自分を見つめましょう、そういう時期でいいと思う。
好きな男の子や女の子がいて、時間をフルに使って考えて妄想して悩む。
みんなで、イケメンとは？もてメイクとは？本気で勉強して実行する。
意中の相手を誘うまで、おそらく40日じゃぁ足りないくらいであろう。
夏休みは、大人の階段を昇る大事な時期なのである。
宿題なんかやっている場合じゃないのである。
・ 国語の読書感想文・・・本を読んで賢くなるなら作家は皆ノーベル賞のはずである。推薦図書などは、業者と先生 が算盤を弾いただけで読むに値しない。日本語が話せれば国語は要らない。
・ 数学のドリル、問題集・・・回答を一緒に渡せ。それが自己学習というものだ。
・ 社会の新聞の調べもの・・・新聞は義務ではない。親も読んでいないのに子どもが読むか。毎日毎日、殺人やら盗 撮やら大人の恥部を押し付けてどうする。スポーツ新聞ならまだ判る。
・ 理科の自由学習（実験）・・・夏のクソ暑い中でなぜ実験などせねばならん。発表までさせるなボケ。
・ 英語のワークブック・・・書いて上達する言語は未だに聞いたことがない。初心に帰ろう。
それに加えて奇奇怪怪なのが「学校のおしらせ」である。
・ 夏休みは大きく成長する大切な期間です・・・・・だから宿題を出すな。
・ いかがわしい場所に出入りしてはいけません・・・つまり先生が、生徒とばったり会うのが嫌なのである。
・ 旅行などに行ったらメモやスケッチをし・・・・うるさい！やかましいわボケ、としかいえない。
・ 身体を清潔に保ち体力の向上に努めましょう・・・・どうやら特定の先生に宛てたもので生徒向けではない。
脱線。
夏休みとは、人間として動物として成長する大切な時期である・・つまりいかに「もてるか」に心血を注げばよい。 男同士でモテ髪を読み、美容室みたいな床屋に行き、モテ服を読み、しまむら行き、そして変身して批評しあう。
『お前こそ、どこが春馬なんだよ！？ワックスつけすぎだって！？ゴミもいっぱいついてるし・・・』
『お前・・なんだかスパイ映画の敵みたいだぞ？筋肉あるし・・・なんで全身黒なんだよ？』
『うるせえな！母ちゃんとか親戚には超カッコイイって評判なんだって？○○に似てるってさ！』
『お前、それ韓国人だよ？お前の母ちゃん韓国まで行っちゃったじゃん？ホラ、町内のツアーでさ』
『あぁ、うちのばあちゃんも行ったわ！？』
『結局・・みんなでまとまっていれば何とか！って感じか・・』
女同士は既に夏休み前から研究しており、夏休みは披露の場となる。
お互いに褒めあって、持ち上げて、最後は自分が一番と思う。
『チョーかわいい！！○○にそっくり！（こいつ雑誌の特集そのままマネしたべ？）』
『そっちだって、やばいって！スカウト来ちゃうって！（・・・かなり、けばくね？）』
『あぁ！○ちゃんと○ッピーじゃん！？』
『きゃぁ○！！久しぶりぃ！その服、超カワイイ！やっぱ○ってキレイ系だよね？』
『そんなことないよ、二人とも○（雑誌）の読モっぽいよ？いやモロだって！』
『じゃあねー』
『バイバーイ』
（○が視界から消える）
『あいつ、かなりうざくね？』
『読モとかいって、うけるんですけど・・？あたし達と同じって思ってるんじゃない？』
『・・・あ、あいつらうちにクラスじゃね？』
『男子って群れるよね？うざくね？』
『群れる！？受ける！』
と言いつつ、通路を先回りする。
『あ、○と○じゃん？何してんの？』（二人くらい話しかけて他の男子は傍観）
『別にぃ？』
『あんた達は？どっか行くの？』
『いやオレらは、なんていうか・・・なぁ？』（男子全員、謎の微笑み）
以下1時間ぐらい「どーでもいい話」
男子『お前ら、いつもみたいに○とか○とか一緒じゃないの？（お前らは要らないんだよ）』
女子『なに？○とか好きなの？（○の話すんなよ、ふざけんなよ）』
男子『そんなんじゃねーって！？（その通りだって！）』
女子『○くんだって、いっつも一緒なのにいないじゃん』
男子『やっぱ女子は○かよ！あいつ、何にも（モテ勉）してねーのになんでだよ！！？？』
その頃、イケメン○くんとモテ女の○ちゃんは進学塾で夏季集中講座。
『○くん？今日、○と○に会わなかった？スタバの前でだべってたけど』
『○？いや、オレは○たちに誘われたけど、勉強追いついてないからこっちに来たし・・会ってないな』
『腹減ったなぁ・・オレ、マック寄ってくわ、じゃ！』
『アタシも行く』
『あぁ、じゃ仲良く行く？』
『毎日疲れんな・・こんなじゃ学校行ってた方がラクかもな・・』
『そうだね、アハハハ』
そして大人の階段を猛ダッシュ中の男女一行と、
勉強してた二人は、なぜか、やっぱり、マックで少しはなれて一緒になるわけで・・・・（北の国から口調）
あいつら、つきあってるって言わても、そんなことは二人は全く思ってないわけで・・・
夏休みは・・時間があるということが、楽しくもあり、そして残酷でもあり・・・
何かしなくちゃ・・・って毎年思っているうちに・・やっぱり何もしないうちに終っていくわけで・・・
