MelancholyDampirの日記

ウツな人の独り言

こんなはずでは…通販の失敗談

旅行計画が、考えるほど真っ白になり南極に行きたくなってきたので路線を戻す。
ヤホーからのお題。
 
通販というのは届いてみないと判らない。
ボクの世代の通販からすると使ってみないと判らない、そういうのが多かった。
使ったが最後、法外な料金を取られるのだ。
売り手側に、商品に自信がなく、さらに効果?全くないけど!という腹黒さだった。
今みたいに「効果がなければ返金します」なんて当時からすれば仏様のような懐の深さだ。
最近は「ドモ掘るんりんくる美白版」を頼んだが、無料でも、買え!と次々に電話が来るらしくこれが厄介。
そこで適当な知人の番号を連絡先に替えた。こうしてボクは知人をなくす。
高校や中学のアルバムなんかが適当なすっ飛ばし先として使える。
(注:よい子と、悪くなれない程度の大人は真似しないで下さい)
が、今手元にないのが残念。ボクはアルバムの類が嫌いで保管しないのだ。
 
イメージ 1
 
 
中学の頃「モザイク消し装置」なるものを共同出資で買った。
何が共同だ。
つまりは、スケベで、もてないけどソコは見たいぞ!というリビドーが一致しただけである。
友人宅で試写会。
まず説明書の通りにつないでも機械がウンとも言わない。
緑のランプが付かないのだ。
『いきなり不良品か!?』
友人が叫ぶ。
もっともだ。
友人は「判らない送付元でお届けします」との謳い文句を信じて受け取りを買って出たのだった。
が、届いてみれば、「(株)ジェントルマン企画」という、おじいさんでもいぶかしむ会社であった。
よりによって彼にはかわいい妹がいて、妹にみつかって空けられるという失態であった。
今でなら『何よおにいちゃん・・私だって女よ・・』という、バーチャル萌えで王手な展開であるが、
当時は家人に締め上げられ、そいつのその家での変態度はMAXを突き抜けたのである。
その前に妹の部屋をのぞいてペンケース(ホントはもっとすごいものと推察した)
を盗んでいたらしいから、もう終身刑くらいでは済まされないそうだった。
で、
叩いて叩いて動きだしたモザイク消しは、何も消さず、ボクらの青春のまったき炎だけ消した。
裏ビデオになるはずだった表ビデオが流れる中、沈黙とジュースを飲む音にタバコの煙が混じる。
 
『おい!おい!!おい!!』
 
一人が叫ぶ声にみんなが起きる。
人生ゲームを二人でやっていた寂しさ凝縮のボクも画面を見た。
 
『ナンジャコリャー!!』
 
確かにモザイク部は消えたのだ。
ただし色みが適当で、どう見ても海辺か地中にいそうな奇怪なモノが映されていた。
 
『だれがホラーを入れろと言ったぁ!!??消せ!愚か者め!』
 
『違うって!コレがソレだよアレのアレだ・・』
 
『アレってあの、そのつまりミラクルな・・噂のスイーツか?』
 
『こんなんがアレか・・?』
 
『・・アレだけしか映ってないからわからないけど・・・アレだべ・・』
 
『何でアレだけ映ってて、他が全部モザイクなんだよ!!??』
 
『オレに聞いたって判るかぁ!タコぉ!!殺すぞてめえ!!』
 
『顔もなにもモザイクでアレだけコレかぁぁ!!??』
 
二階の部屋で、アレ・コレだけのタンカが切られ、殺し合いが始まる頃、下の階から声が聞こえた。
 
『なに?ケンカ?やめなよ~!』 家人のおかあちゃんである。
 
とりあえず皆、落ち着いて、近い将来のためにあるいは一生ものの映像として視聴に徹した。
長い時間。
暗い部屋にイソギンチャクのみの長い映像が流れる。
みんなクマノミみたいにひたすらにイソギンチャクのみを追う。
ツバを飲み込むこともままならないひどい緊張。
 
音もなく部屋の戸が開く。
 
「お兄ちゃん?おやつだって」
 
妹キター!!
 
そしてボクらは正式に「出入り禁止」になったのである。