MelancholyDampirの日記

ウツな人の独り言

親と子

娘は本番に弱い。
何かイベントがあると熱、下痢、風邪、インフルなどなどが重なる。
運が悪いのではない。
ボクの悪運の大半をもらってくれるだけだ。
元々強い子で体格も立派であるから、体調を崩すとボクも、え?となる。
多少の風邪では何も言わない。
言ったときは、もう風邪でも何でも相当に悪化している。
心配をかけまいと親に気を使っているのだ。
まだまだ・・子供なのだ・・
ベッタリと貼り付いて・・無理なわがままを言っておればいいのだ。
 
熱を出した娘。
フーフーと荒い息で眠る。
身体を触って体温を探る。
手足が火箸のようだ。
ボクは走る。
冷えピタを買う。
貼るが何も変わらない。
起きて見てるだけ。
見ているだけだ。
ウロウロする。
うろつくだけだ。
 
歯がゆくなる。
親なんだから。
子に触れば、せめてそこだけでも良くなれ、落ち着いてくれ、と思う。
強く念じる。
何も起きない。
 
神様、とか祈ってみる。
悪化するようだ。
不信心、丸出し。
 
あぁ!!もうこっちに全部、伝染ってしまえ!もう!もう!と地団駄。
親なのに何もできねぇ!すまん!すまん・・
何か飲みたいか?と聞く。
要らない・・そう・・ですか。
どこか寒いか?と聞く。
寒いか、暑いか・・そんなこと判らない・・。
そうだね、その通りだ。
何か欲しいおもちゃがあるか聞く。
ない?ないよね・・熱だよね・・
どうしたらいい?と聞く。
判らない?そうですよね・・・何を聞いているんでしょう。
聞いたところで、どうすんのよ、お前!?何を聞いてんのよ!?と自分の頬を叩く。痛い。
親なんだから、何かさせてくれ。
何でもするから元気に笑ってくれ。
 
 
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  『あんたも親になればわかる・・』
 
幼い頃からのボクの母親の口癖である。
 
ウツ人になってすぐの頃、その母親も同じコトを繰り返していた。
 
何が飲みたい?
何が食べたい?
どこか寒いか?
何か欲しいものはないか?
どうしたらいい?
 
そしてウロウロと歩き、オロオロとしていた。
親なのにね、と呟いていた。
 
こうして親子という命は繰り返していくのだ。
親に、なるのではない、子に、なるのではない。
そういう、理屈じゃないのだ。
こんなことが、今頃・・
傷もないのにヒリヒリと、身体中のどこでもない、どこか、そこらじゅうにしみる。