シックスパックとナルシス
シックスパック=6パック
豆乳6パック・先着100セット限り
ホッカイロ6パック入り・各店1000セット限り
のことかと思う。
そうではない。
「TARZAN=ターザン」という雑誌があって、常識語として?載っている。
初めてその雑誌を見たときは「密林でのサバイバル術」かと思った。
あーあぁー!と言いながら、美女と野獣と暮らす術が載っていると思った。
今は当たり前の肉体改造の本である。
自分はジャングルの王者ではないと知っていても、定期的に立ち読みしている。
最近は47歳奇跡の美魔女の本に押されているが、根強く人気である。
スポーツ関連とか、ヨガ健康とか、ゲイ関連とか本屋の主観で置く位置は変わるらしい。
腹筋が6つに分かれていることをシックスパックという。
これが、常に6パックか?そして均等に6パックにするためには?という問いが投げかけられ、
理想の6パックにすると同時に背筋や僧房筋?
さらにはムササビのようなあの筋肉を同時に鍛えるには?という風に丁寧な本である。
ananなどの女性誌と同じく、4月には初心に返り「まず腹筋」という特集をやる。
長く読んでいるが、一向にやってみよう!という気にならない。
余りに専門的で高度なのである。
・ ココは細い筋肉だから慎重に
・ ココは太くしないとバランスが悪い
どうも、連載モノが終盤になると、読者はボディビル大会にでざるを得ない心境になる。
ボクは人体模型は怖かったので、どこがどういう筋肉か良く知らない。
そして、太いとか細いとかはウエストくらいしか判らない。
たまにボディビル雑誌が並べてあるが、見てびっくり、もっと見てびっくりである。
ケンシロウや悟空、ルフィは細い部類らしい。
全員がグラップラーバキに出てきそうなのだ。
職業にIT社員とか、書店勤務とかある。
顔だけがサラリーマンとか、本屋なので、そこがまた恐ろしいのだ。
きっと、普段は決して脱がないか、いつも半裸かどちらかであろう。
みんなして「Tシャツの袖なし」を着ている。
ははぁ・・袖だけが入らないのだ。
ボディビルをしている知人はいたが、確かに冬でも中はタンクトップだった。
ビールで乾杯するにも、彼はヒジを真横にしてジョッキを掲げるので場所をくった。
そうそう。腕が胴体に付かないのだ。
結果として、夜の新宿でも銀座でも、肩をいからせて歩くことになり893まがいに絡まれる。
そして彼自身は気が優しいから面倒なことになる。
『なに気取ってあるいてるのぉ!!??』と絡まれる。
「いやそんな・・・ヘヘ」と彼。
『ふざけるなぁ!ガタイでかくていい気になんなぁ!!』とやられる。
仕方ないから、路地からビンを持ってきて893まがいをひっぱたく。
「わ!かわいそうだよそこまでやったら・・」と彼。
『念のため時間稼ごう』と別の友人が火をつける。
『あれ?これ・・ウォッカか!?』
カチカチ山の893まがいを置いて全速力で逃げる。
マッチョ足遅い!
「救急車呼んでさ、謝りに行こうよ?」
バカ?本当に死ぬって!?
脱線。
そんなこんなで、マッチョには憧れるが一向に興味が湧かなかった。
最近いや、ここ数年、中年を過ぎて、お腹が気になってきた。
チビデブハゲメガネを理想像としていたが、中々揃わないのだ。
デブとはどこからデブか?
中肉から小太りになり、デブになるには何段階あるのか?
ふくよか、と、ぽっちゃり、の境はどこか?
デップリとビッグはデブよりどのくらい先なのか?
小太りの先には中太りはないのか?大太りはデブか?
奥深いぞデブ。
やっぱり、何も運動せず寝ていれば太るのだ。となる。
そしてこの季節になると雪が降るのだ。
マンションやきれいなアパートに住んでおれば除雪は不要だ。
が、そんなものとは縁がない。
こっちから縁談を申し込みたいが、申込書すら来ない。
仕方ないから人力除雪になる。
一日に何回もする。
ご飯を沢山食べるようになり、シメシメとなる。
そして風呂に入る前に腹を見る。
何か・・また・・細いのか・・・?
力を入れてみる。
6パックだった。
ナルシストは基本的に太れないと聞く。
ボクはナルシストだからか・・。