8/15
黙とうを忘れた。
掃除していてすっかり忘れた。
日本人としては失敗。
ボクは神社に行くし、仏閣にも行く。
二礼二拍もするし数珠も持っている。
受洗しているが、ロザリオは手放してしまってない。
つまり節操がないのである。
国家は歌うし、国旗には礼をする。
愛するクニの形がないのは寂しいので、形あるものには敬意を示したい。
その程度だ。
歴史も知らないで、歴史を否定し、国歌に背を向け、国旗を蔑み、教育を騙る。
そういう節操のなさは嫌だ。
初詣でをしたいし、大つごもりを参りたいし、クリスマスには何かあげたいし、2/14はひきこもりたい。
3月には娘を祝い、5月には息子に祈りたい、母の日も父の日もケーキが食べたい。
その程度だ。
1945年はたかだか約70年前。
70年の間にクニはなくなり、国民だけがいる。
政府はあるが、不評しかなく、文化はあるが、観光資源以上に誇るべきがない。
子どもは生まれず、年寄りは死なず、若きは夢がなく、老いは未来を望む。
大好きだ。
この無節操。
全て開示されていないのに良く判るもんだ。
アメリカを敵にしたら、アジアから集中攻撃だ。
今、戦争をしても、二国間で敗戦するし大戦まで持ち込める戦略がない。
日本をめちゃくちゃにしたいのは、どこの大国とて同じなのだ。
ボクは、国民として敗戦を認めるし恥じもしない。
大勢のために犠牲となった、また犠牲とならざるを得なかった、多くの魂を畏怖し恐怖する。
戦争を忘れるな、などと言うが、忘れようがないのだ。
歴史は戦争の一時期を経てガラリと変わる。
変わるから、戦争が希薄になり、希薄になるから、仕掛けたくもなる。
が、実際に仕掛けるほど、バカじゃないと思う。
もう鼻血も出ないから、国債をばらまいて玉砕しよう、などと考えてはいないだろう。
戦後の賠償を有耶無耶にしなければ、とっくに国際社会で自立しているのだ。
焦るな。そう思う。
もう30年もして、戦後100年もすれば、またガラリと変わる。
人口一億は切っているだろうし、弱者は生きていないか逃げおおせているだろう。
税収は減っても、国政もどうにか廻っていると思う。
ボクらの孫くらいが、不平を言いながら税金を払っていると思う。
日本には払っていないかもしれないが。
北海道や沖縄あたりは、領土交渉で自治領になっているかもしれない。
主都も分散しているだろう。
その程度だ。
そのくらいはクニは生き延びると思うのだ。
心配しなくていい。
まじめぶってに憂いている人間は、ボクを含めその頃にはいない。
かつての8/15を体験した人間が、今は少ないように。
皆やがて静かにいなくなるのだ。
戦争反対！
と、騒ぐ必要はどこにもない。
覚悟だけが出来ていればいい。
