雪
根雪になりそうだ。
つまり春まで白一色。
やっと静かになる。
近所のおばちゃんんお井戸端も早々に引き上げる。
子どもらはまだ外遊びする雪ではないから、家にいる。
遊びながら勉強をする。
質問が矢継ぎ早。
雪はなぜ降るのか。
虹はどう出るのか。
なぜ地球は傾いているのか。
なぜNEWSというのか。
なんで内閣をやめるのか。
黄と赤は何が違うのか。
LEDとはどうなっているのか。
緑と赤はクリスマスんなのはなぜか。
なぜ金がないのか。
段ボールはどうやって作っているのか。
なぜロシア産のシャケ(サーモン)なのか。
赤ちゃんは男女を選べないのか。
塾はなんで行くのか。
読書の暇もない。
ボクの血だ。
妻には申し訳ない。
雪は、つまり氷だ。
雲の・・大気中の水分が凍る。
雨雲があり、雨が降る。
寒気が来るから凍る。
雪になる。
虹も、大気中の雨粒に太陽光線が当たって出る。
雨上がりに見えるのはそういうことだ。
光学ベクトルで波長が変わる。
人間の目には5~7色に見える。
見えるというのは、光があるからだ。
暗闇では色は判らない。
雪が降ると静謐になる。
怒りが消え、静かな心になる。
神は信じなくても、何か信じたくなる。
雪の中で、露出狂は少ない。
雪の中でケンカも少ない。
雪は「仕方ない」のだ。
ヒトも仕方ない、となる。
首都圏にももっと雪が降れば良いと思う。
電車が止まり、タクシーもない。
歩きにくいし転ぶ。
「大丈夫ですか?」
『ありがとう、イテテ・・』
「歩いて帰るしかないですね」
『その辺で泊まりますかね』
「アハハハ」
そうやって、仕事だけは止まらない。
だからヒトも止まれない。
立ち止まれ。
空を見ろ。
ビルの隙間の四角い空で良い。
今は秋だ。
雲が高い。
もうすぐ冬になる。
寒い時こそ、暖かい気持ちで。
おかげさまで、今日が終わる。