MelancholyDampirの日記

ウツな人の独り言

3.11+4年

通院で移動中の車内で「震災復興式典のようなもの」が流れていた。
過去を風化させてはならない、と繰り返し語られていた。

誰が、死んでしまった家族を忘れるだろう。
誰が、遺体がないけどダメだろう、なんて。
今日も、誰かの帰りを待っている誰かがいる。
諦めようか、なんて微塵も考えないだろう。
あの災害は、忘れようにも忘れられない。

もう4年。されど4年。
節目と言うが、何の節目か。
遺族には、何の道標もない鵬程万里が待っている。
自分を恨み、国を恨み・・絶望しそうになる。
それは悪いことではない。
誰かのせいにできるなら、とっくに怒りを爆発させている。
原発を含め、どこかに怒り切れない、埋めようのない心の空白が延々と続く。
進むにも、足場のない乖離感。
それは政治と行政への不信を含めながら、
それを越えた、透徹した生きるための生き方。

言葉にならない。
伝えたいのは、きっと言葉ではない。
どう伝えれば良いのか判らない想い。
伝えることもない感情。

ラジオから聞こえたのは、遺族のスピーチ。
何をさせている!
○県代表、○さんの・・・

代表だと?
不幸に順位を付けるのか?
誰も予測し得なかったこの災害への、それが生きているものの知恵か?
思わず、ボリュームを下げる。
遺族が忘れることのない過去の傷跡を、わざわざ公の場で開かせて、心に出血を強いる。
そんなことをさせて、誰の、どこの記憶に留めようと言うのか。

風化などしない。
誰一人、そんなこと考えていない。
させたい、と思っている人は多いだろうけど。