MelancholyDampirの日記

ウツな人の独り言

偽善上等

ココにウツ人のために書くこと自体が偽善である。
そんなことは承知である。
ウツ人に限らず、メンタル患いには、どんなに言葉を選ぼうにも届かないのだ。
偽善だからと、彼らを切り捨てる方法も、大人としては十分な選択肢だと思う。
ボクができないだけだ。
メンタル患いを切り捨てては、今までの自分を捨てるみたいで嫌なのだ。
ウツ人であることは、免税符にはならないが、絶対悪でもないと思うのだ。
進んでウツ人になる人はいない。
だから進んで偽善を行う人には、疑問も感じる。
疑問はあるが、拒否もできない。

募金とか政府へのデモとか、世界平和とか宗教とか。
全ては偽善で、救いなどないことは承知している。
ただ、ボクは偽善が大好きなのだ。
真心がないからと、偽善さえも否定する気にはなれないのだ。
ボクが今日まで生きてこられたのは、自身の往生際の悪さと家族のお陰だが、
偽善に救われたのも事実だ。
医師の診察。
悪意の透けて見える良心。
判ったふりをしてかけられる言葉の数々。
そういう「キレイごとの手」を振り払うことは、自分への裏切りにもなる。
判って欲しい、そう思うことは、どうしようもない事実なのだ。
眠れない夜や冴えない朝。
誰にも判ってもらえないのに、どこかで待っている、救いの手。
心がこもっていないから、自分を偽っているから、と全ての偽善を払うほど、ボクは強くない。
世の中に斜に構えて、それでいて世捨て人にもなれない弱さ。
賢くないから努力をし、誰かより上に立ちたくて小賢しくなる。
生意気にも寂しいのだろう。
自分にも、冬の終わりが来るとどこかで待っているのだろう。

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ウツ人には、殆どの人が理解を示す、どうにかそういう時代になった。
10年前には、ここまで来るとは考えもしなった。
結局、メンタルは捨てられるのだ、と結論を急いでいた。
捨てたもんjじゃない。
あのとき、そのまま死んでいなくて良かったかも知れない。
良かったかもしれない、悪かったかもしれない。
かもしれない・・ボクの選択などその程度だ。
自分で切り拓いたなどとは、思っていない。
そんな力がないことを、誰よりボクが知っている。
かなりの割合で、偽善者のお陰で、きっと今があるのだ。
精神病院で一生を終える、そういう時代はつい最近まであったのだ。
それを、家庭に帰そう、地域に委ねよう、とした偽善があった。
善意のかなりの割合は、偽善で示される。
募金が胡散臭いからと、誰も金を出さなければ、死んだ人はいたのだ。
やっても無駄だからと、皆が政治を批判しなかったら、とっくに戦争していたのだ。
原発がこんなにも長く止まるなど、誰が考えたか。
偽善に含まれたわずかばかりの善意が、確実に変えてきたのだ。
なにも変わっていない・・・。
悪くなるばかりだ・・。
不景気だと誰もが悲観主義者になる。
悪いとは言わない。
ただ、偽善で救われた人は、必ずいたのだ。

ボクがボランティアで教えている子供たちも、ボクが偽善者だと云うことは知っている。
それでも、口づてに依頼が絶たないのは、ボクの偽善に、わずかな割合で善意があるからだろう。
金は要らないが、誰かの力になりたい。
そこを丸ごと否定されては、ボクだって動けなくなる。
親に相談せず、他人に相談する。
親が子を思うカタチも色々だ。
親の偽善を、実は子どもが一番知っている、そんな例はすぐその辺にもある。
大人になっても、年老いた親を憎んで、自分の拠り所にしているウツ人も多い。
悲しい。
世間体で面倒をみているだけだ、そう言う。
偽善の、世間体のどこが悪い。
陸の孤島で、誰からも気にもされず、開き直って独りで生きられるのか。
衣食住を独りで賄ってから言うが良い。

きついことを書いていると思う。
なぜきつく感じるか、
きっとボクが敢えて刺さるように書いているからだ。
自分が言われたら、嫌なことだからだ。
ウツ人は、自分を卑下して評価を下げる。
それこそが偽善だ。
どこかで、自分はまだ大丈夫だと思っている。信じたいのだろう。
一番の底辺じゃない、そう信じたいのだろう。

社会は、多数決であるから、少数派には生きにくい。
自分がどんなに卑屈になっても、許してくれるほど多数派は甘くない。
毎日を、叩かれ叩かれて、自分でも叩きのめして、生きることさえ億劫になる。
そういうときに偽善さえ拒んだら、息もできなくなる。
確かに、偽善では変えられない、救えない。
事実だ。
偽善で救われた人も、物も、沢山あるのも事実だ。
割合が少ないだけで、見過ごされているだけだ。

連休が来て、連休が明け、おそらく少なくないウツ人が、多数決で消えて行っただろう。
それでも踏ん張って生きているウツ人もいる。
生きていることへの憤慨、自分への偽善。
偽善で良いではないか。
生きてさえいればあとはオマケだ。