メンタルが増える５月

偉いヒトが朝礼みたいなので言っていた。

『５月の連休明けから、やる気が失せてきて、長期休暇になってしまうヒトが増える』

『きちんと休むべきときに休んでリフレッシュするように』

あぁ・・と感慨深げに聞いた。

というのも、さっぱりピンと来なかったからだ。

ウツ人になったばかりの頃は、５月の連休でリフレッシュなどと考える余地はなかった。

ウツ人最盛期は、連休どころか、曜日感覚すらなかった。

長い冬を抜けて、過ごしやすくなるこの時季この季節、

そういう季節の移ろいすら、自分には、もうず～っと縁のないものだと思っていた。

・・・

ここ数年は、ウツ人の自覚そのものが曖昧模糊とした、認識すらできない遠い感覚になっている。

それは、健康になったとか健常になったとか、そういう達成感ではない。

メンタルを病むこと、病むヒトを、否定も肯定もしない、無責任な立ち位置。

ただ自分は、もうメンタルを病むことはないだろうという、その程度のささやかな自負である。

連休と聞けば心躍るし、カネもないのにふらふらと出掛けたくなる。

そういう感覚になった。

出先でＧＷ特別セールに踊らされ、買わなくていいものを買う。

美味くもないＧＷだけの限定品を買い、ＧＷでなければ行かないだろう怪しいイベントを見に行く。

そういう感覚になった。

思うに、５月という時季は、４月を、全力でうまいこと駆け抜けてきたヒトには、とても長い。

連休を返上したヒト、あるいは連休を自覚できないほどに疲れ切っているヒトには、

５月の連休明けは・・途方もなく長い。

夏への過渡期として、三寒四温で気候気温も不安定。

日差しが欲しい月曜日にはどんより曇り、水曜とか木曜に晴れたってウツ人たちは途方に暮れるだけ。

・・・

と書いていて思った。

ボクは、まだまだウツ人の気分が判ります。

偉いヒトの話が、ピンとこないほど、ウツ人の気持ちが判る。

眠れないヒト、食べられないヒト、付き合えないヒト、どうにもうまくいかないヒト・・

みんなそれぞれだけど、この時季には、是非、全力で、一歩引いて欲しい。

ハードルがあればこけてしまえ！うまく切り抜けようとせず、周りを頼ってしまえ！任せてしまえ！

あいつはダメだという評価が、定着するほど、力を抜いて欲しい。

それほど、５月のこの時季は大切なんだ。

長い一年の首根っこなんだ。

仕事での評価なんて、家族には関係ない。

ヒトとしての評価には、もっともっと関係ない。

全力で生きているヒトに、何を無責任な・・と言われそうだ。

今は無責任だから、判るのだ。