ダメ父ちゃん
ダメオヤジなるマンガがあって、昔はのび太と同列に他人事として笑っていた。
今はダメオヤジは凄いと思う。
少なくとも一家を支え、家計を独りその肩に負うている。
独り不運をまとめて引き受ける、稀有な存在である。
のび太は未だに大嫌いである。
「誰かがどうにかしてくれる」という根っこの甘えが他人事ではないからだ。
昨日は会社に行き「年末調整」なる書類を書いてきた。
今は無給。
調整するものもないだろうと思う。
総務から色々(配偶者控除云々)説明を受けたが、新聞で半年前に知っている・・とも言えない。
書類を見返す。
「妻」と言う字が、いちいち「毒」になっていて全部訂正印で書き直す。
心のソコから妻に謝る。
帰ったら娘が目を丸くした。
『今日は会社だったんだぁ』
少し嬉しそうである。
すまんね・・・いつもは家で寝ているからね・・その辺の父ちゃんらしくなくて。
息子は「アレコレしてくれ・何ならどこでも付いていくぜモード」が治らない。
治らない、といえば風邪が一巡したが、息子がひどくなっただけで、もう一巡であろう。
さっき妻は息子と皮膚科に行った。
『風邪のヒトは寝ていなさい』と言われた・・。
妻こそ、休まず眠らず、である。
申し訳ない。
ボクなりに「ウツ人補完計画」は早くに立案して、進行中である。
ただ、計画は計画であり、頓挫したり変更だらけである。
ジャマする「ゼーレの思惑」はココではありえないから、頓挫はボクの怠慢と惰弱である。
家族には迷惑しかかけていない。
だから焦るし、焦るからこけるのだ。
でも「迷惑かけてもいいじゃん」となったら、ダメ父ちゃんを肯定し、事実から逃避することになる。
小さいがプライドだけは高いのである。
そんなプライド、カラスにでも食べさせればいい!とボクは思う。
ボクのプライドは、つまり、ナナカマドの実と同じである。
カラスも食べない・・そういうものは案外多いのだ。