MelancholyDampirの日記

ウツな人の独り言

あなたは何を考えているの?

『あなたは何を考えているの?』
『お前は何を考えているんだ?』
『今は頭の中に何があるんだ?』
 
友人や知人にこう言われれば、そうかボクはおかしいのか、となる。
そして良く判らない、知人の言うところの「煙幕」で反撃もできるのである。
会社で言われるようになると、少し自分の行動を省みたほうが良い。
会社に限らず、ヒトは組織になると「こいつはおかしい」という欠点や弱点を必死に探しているのである。
しまった!・・と弱点や欠点をさらすと、徹底的に誇張されて風評にされて自滅に追い込まれる。
ヒトは生来、他人より劣っているのが嫌いなのだ。
劣っている!と自覚しても「まだまだ下がいる」と、どこかで優越し、比較から逃げられないのである。
 
『今は頭の中に何がある?』
最近、産業医?か上司?だったかな?に言われた。
 
「仕事ですが・・」
 
『そのほかは!?』
 
「隻眼の少女と・・千手観音ですかね」
 
『は!?何じゃそれ?』
 
(ウツの壊れもんめ!という目をするなよぉ・・きちんとボクの中では筋が通っているのだ。)
 
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少し前に読んで「こいつは傑作だ!」と思った本で、ミステリー大賞候補になってから何故かドキドキしていた。
大賞になってからは、本屋でも平積みが増え、みんな「ツンデレ」に騙されてしまえ・・といやらしく笑っていた。
隻眼とは片目が不自由なことを指し、遠回しな言い方である。
「隻眼竜政宗」とは言わない。「ど」と腹に力を込めた独眼竜がいいのであろう。
どこかにハンデを負うと云うことは、ハンデだけではない。
片手であれば、もう片方の手があらゆることをこなし、常人を越える事も珍しくない。
まして隻眼、脳との関係からいっても、見えないものが見えるに違いない、そう思うのだ。
ボクはかつて目の不自由なヒトとお付き合いしたが、こっちがいつも会話の先手をとられた。
ハンデなぞ!とこちらが気負うほど、向こうはそうは考えておらず、
いつも素晴らしい話術で、格好もオシャレであり白杖さえステータスのように眩しかった。
先手は最後まで先手であり、別れも先に切り出された。
残念だが、いつも負ける相手は女であり、それも振られ専門である。本能であろう。
 
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そして「片手のハンデ」を考えていてが、どうにも「X!!のジャンプ」でさえかなわない気がしてきた。
「どちらか片方」というのが異常だという乱暴な結論にはならなかった。
大多数=普通とは違うことを、ハンデとか障がいとか云って、大多数のヒトは避けてきたのではないか。
普通と同じに接し・・と普通が何かすら判らないのに、気味悪い笑顔で擦り寄っているのではないか。
そして「足りない部分」を必死に探し、どこかで笑いながら握手しているんじゃないのか。
それでもボクは良いと思う。
ただ、自分とは完全に独立した他人を、比較の土俵に上げてはならない。
ヒトは比べるためにウジャウジャと沢山いるのではないのだ。
比べだしたら、決して下に立つことを誰もが望まなくなってしまう。
「何か欠けている筈」「ホラ、ソコが欠けているじゃないか!?」という同情にかこつけた非情がまかり通る。
五体満足という最大の重荷を背負って、能力以上のことに挑み、潰れていくヒトのどれほど多いことか。
他人とくらべるからソレは始まる。
自分の位置はどこか方角は上か下か?
そんな社会的なベクトルばかりを気にして、自分の個性を見失うのだ。
「自分探し」をしても個性はみつからない。
個性はと、比較し、驕りたかぶり、やがて限界に手が届いて、己の無力を感じたところから始まるのだ。
個性とは、失望が絶望にかわり、上も下も判らない、自分とは何だったのか・・
そんな、急な螺旋階段の繰り返しの中からしか削り出せないのだ。
「千手観音」は何もできないと思う。
万能とか遍く民衆を救う、という偶像化に過ぎず、あんな仏様には会いたくない。
握手が大変であるし、Tシャツなど着ていたら、脱いでみせてくれとなって話どころではない。
ワキガだったら、どこからどこまでがどのくらい臭いのか・・是非嗅がせてもらいたい。
千手観音にも障がい検査なるものがあったなら「438番目の右手を上げてください」とかやるのか・・。
うーむ、何かが多すぎるというのは、何かが欠けているより、遥かに罪深くお笑いである。
そんなことを考えていたら「千の風になって」が浮かんで、1001番目は切捨てか?と気になる。
 
そんなときに話しかけれられたのである。
 
『今は頭の中に何がある?』
 
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無論、仕事(らしき雑用)はしている。
なんとも近づきがたいオーラを発しているらしい。
同僚の中でも、肩書きなどで上下があるらしく、「下らしきヒト」はボクを獲物にしているようだ。判りやすい。
書類を投げて寄越したり、話しても無視したり、イスを大きく下げてデスクに行かせまいとしたり・・
実に判りやすい!つまらん!
無視されると、ボクは「もしもーし?あーあー♪本日は晴天なりぃ♪」と言っては、怒らせ、
書類を投げられると、「ナイスパスです!でもゴールは外しました、すみません」と、やはり怒られている。
ボクを見下したいなら、もう十分見下している、(しっかり傷ついてもいるし)しっかり仕事をして欲しい。
 
今は何を考えてますか?
「生きること」だけで答えは十分です。
 
明日もボクは怒られてきます。
みんなも、勝たなくてもいいんです。くだらないヒトに負けないで下さい。