2020東京五輪
1964年東京五輪を知っている世代も多い。
昨日今日と、それについて話すお年寄りを多く見かける。
『またオリンピックが見られるなんてねぇ』
7年後も生きていて五感満足なつもりらしい。
幸せなことだ。
莫大なカネがどうのとか、招致の裏の黒い駆け引き、とかきっと週刊誌は暫くソレだろう。
テレビも『楽しみで仕方がない』というだろう。
だからニュースを見た妻からのまた聞き以降、以前以上にテレビを見ていない。
本も雑誌は見ないだろう。
カネが動くに決まっている。
日本で億以上のカネだ。
一回や二回ではないだろう。
黒幕だっている。
カタギで、毎食ワンコインで昼を食べ、タバコ代に苦労している庶民に決定権は最初からない。
生活臭が色濃いところに、あんなビッグイベントが来るわけはないのだ。
カネも権力もなく、選手や予備軍とか特別な地位にもいないものの嫉妬は聞き苦しい。
マスコミ各社も、トップキャスターも自分が報道する!位の鼻息らしい。
嘆かわしい。同情する。
7年後にきっと芸能界の勢力は大きく代わっているだろうに。
地上デジタルなどなくなって、4Kの次くらいが家庭の主流になっているだろう。
テレビと云うこと自体が古いかもしれない。
各個人が、スマホでお気に入りの選手の一挙だけを追っているだろう。
主要イベントは速報で逐一入り、おいしい動画だけを観る。
消費する方は、今とはかなり違うだろう。
7年とは、長く遠いのだ。
日本があるのかも怪しい。
予算は100兆を超えているだろうし、国債の価値もぐっと違っているだろう。
現政権は経済効果を算出して、選挙で使うだろうが、ずれている。
石油の富豪が、きっとばら撒いてくれるとか、観光客が、とか。
・・・
石油の次のエネルギーが主流だったら、アラブの借金王が亡命してくることになる。
選手と称して、観客と称して、ゴルゴ14~103あたりがわんさと入るかも知れない。
東京が首都どころか、独立しているかも知れない。
円じゃなく元かもしれない。
「福島は大丈夫だ」と首相が言ったとか、言わないとか・・。
大丈夫なことは、地元の顔つきを見れば判る。
とっくに手を打った原発が怖くて来ない、そういう選手もいるだろう。
そういう国のせいで来られない選手もいるだろう。
そして、個人的に訪れる選手がきっと一番多いのだ。
頑張っているヒトの心は、頑張っているヒトしか判らないのだ。
報道も、つまらない前例ではなく・・つまり・・
・ 日本は、戦後を逞しく生き抜き、高度成長を遂げた、東京五輪はその象徴であった。
・ 今度は、二回目の奇跡を起こしてくれることだろう
↑こういう前例のつまらない言い回しだ。
奇跡など起こらないし、起こらないから奇跡なのだ。
奇跡は、いつも、神を捨てざるを得ない状況から、ヒトが創ってきたのだ。
毎日毎日創ってきたのだ。
それを、ある一点の状況で判断して、歴史に書き込まないで欲しいものだ。
勝った者が歴史を創り、敗者の歴史は葬られていく。
だから歴史は、公平ではない。
公平ではないから、クニで教えることが違い、仲違いする。
宗教とか貧困も無論あるが、大抵は、相手を認めない懐の狭さがある。
そういうのを乗り越える目的の五輪であろうが、そういう理念はもう死んでいるだろう。
死んだ理念をカネとハコで何とか生きながらえさせている。
そこに放り込まれる選手の重圧たるや、同情すらできない。
ただ、一人のアスリートとして闘いたい。
そんな小さな理想さえ、国家とか権威は踏みにじる。
メダルが一つ、あと一つ、一つ・・・
番町皿屋敷じゃないのだ。
円谷選手だって、走って疲れたわけじゃないのだ。
もっと生きたかったのだ。
7年後に向かって、喜んでいるのは、地下だって同じだ。
一気に首都であろう東京に入り込める好機だ。
あと7年ある。
下準備としては十分だ。
今からもぐっておけば蜂起は楽だ。
同時多発に対して、日本は手段がない。
今後の水際、入国とか治安部門、親交を謳った外交は頭が痛いだろう。
こういうことは大沢在昌氏のような「中3病」が書けばいいとも思う。
が、事実と云うのは中3の文士の手には負えないのだ。
7年後。
ボクにはそんな先のことは判りません。
ただ、そこに目標を絞って、走り始めているヒト、走り続けているヒトが正当に評価されて欲しい。
つまらないクニの体裁での挫折しないで欲しい。
スポーツマンシップかくあれ!などと、札束で叩かれないで欲しい。
7年後を見据えたら、ウツ人だって、何かひとつくらいは実になる気がする。
語学だって、何だっていい。
7年あれば、イケメンは禿げ上がり、ブサ男にもモテ期のおこぼれくらい来る気がする。
7年後に受けるだろう一発ギャグを考えておいて、暖め続けているヒトも、もういるだろう。
今年生まれた赤ん坊は、七五三は、五輪の晴れ着だろうか・・。
成人式は、危ないから中止なのだろうか。
7年後。
つまらないのは「2020年の流行語」がもう決まっているということだ。